昨日、友だちが本を持って来た。

わたしが好きな作家の
柚木裕子さんの佐方貞人シリーズ
4冊全部、持ってるので
貸してくれるようになっていたけれど
わたしの体調が悪くなって
そのままになっていた。

退職したからと
会社にも挨拶に行ったと言ったら
本も読めるくらいの
体調になったでしょうと
わざわざ持って来てくれた。


うれしいけど
木曜、PETをして
すぐ入院、治療になれば
本を借りてもいつ返せるかわからない。

彼女には4年前の発病から
何も伝えていない。
仲良しだからこそ、言えないというか、
わたしが痩せたと泣き
入院、手術と言えば泣き
杖なしでは歩けなくなったと泣き…
そんな彼女に
「膵臓がん」などと言えば
どうなるか?

彼女の落胆ぶりは想像出来る。

逆にわたしの心が折れる。


けれど、もう言うタイミングかなと…

本、いつ返せるかわからない。
また、すぐに入院治療になると思う。
今度は厳しい。
実は4年前から癌だ。
と言った。

彼女は
そうだと思ってた。
自分が感情的になり
泣いたりすることが
ハム子を苦しめてると
気づいていた。
わたしは泣いたりせずに
ハム子をサポートすると
決めたから
ハム子も
人に頼ることを覚えなさい。
いつでもひとりで
解決しようとしないで
わたしやSさん(仲良しさん)
気持ちよく甘えてほしいのよ。
と言った。



彼女から聞かれるままに
今までの経緯や
これからの治療のことなどを話した。


話し終えて
わたしは
今まで病気のことを聞かれても
辻褄の合わないことを言ったり
はぐらかしたりして、ごめんなさい
ま、わたしも
いっぱい、いっぱいだったのよ
今日は、なんか、スッキリしたわ
と笑ったら


あなたはスッキリしたかも
知れないけど、わたしは苦しい。
あなたを4年間も
ひとりにさせていた。
わたしはあなたの友だちじゃないの?
と泣かれてしまった。




なんか、シンドイ。



わたしは彼女が好きだけど、
ずっと仲良くしていてほしいけど、
うまく言えないけど、
なんか、シンドイ。

こんなふうに思うから
わたしはダメなんだろうなぁ…


友だちを悲しませる存在に
なってしまったんだなぁと
つくづく思う。