​診断がついた日

三男坊の病気は
肝芽腫、肺に転移が認められると
年齢的にこの病気になるのは珍しく
肝臓の腫瘍が大きいこと
肝臓の全域に腫瘍が確認されていること
高リスクがあるとのこと
抗がん剤治療を早く始めていかないとだめなこと
抗がん剤が効いてくれるかわからないこと
でも一刻を争うので、
セカンドオピニオンで
他の病院に行ってもいいですが、
彼のためには
この前説明した最善の治療を
はやく始めてあげないといけないと
ご両親、悩むと思いますが
早めに決断をして欲しいと
主治医から説明された

夫婦の意見は一緒で
その場でお願いしますと先生に伝えた

先生はわかりましたと
あと、一番大事なことは
彼に嘘をついてはいけないこと
 
今から辛い病気と闘っていくために
信用がなくなることは治療の妨げになるので
しっかりと病名を伝えて
治療に取り組んでいくことが大切なので
告知をしないといけない説明がされた。

母ちゃんは動揺した
今のあの子に?
癌の告知?
無理

夫婦で目が合うが、言葉が出てこなかった
数週間前までランドセル背負ってた子に
癌宣告!!

神様そりゃきついぜガーン

この部屋に息子さん呼んでいいですか?
はい

呼ばれた三男坊
入って来て

父ちゃん、母ちゃんの顔をじーっと
泣いてないか確認してたびっくり

待ってる間どんな気持ちだったろな
1人になるのが昔から嫌いだったから
あの時間
怖かっただろうなぁ

座った三男坊に
主治医からの病状を説明
病名が告げられた
えっー
目を丸くしておどけた表情びっくり
泣かなかった
髪の毛が抜ける質問もしてた

主治医が説明を終え

家族3人にしてくれた
三男坊に
びっくりしたよな?

うんキョロキョロ
おどけたまんまの顔

母ちゃんには痛いほどわかるその顔する時
心配かけないように
我慢してしまう三男坊

泣いていいやんで、
大丈夫、
もう我慢しなくていいんやで、
先生がな、
悪い病気を見つけてくれた
しんどかったな
よう我慢してきたなえーんって
話しかけた。

三男坊の目から涙があふれ出した泣
それでいい
我慢なんかもうせんでいいっておねがい

治療して悪いやつやっつけて
家に帰ろうが合言葉になった!!

こんな日が来るなんて誰も想像なんかしてない
でも、こんな日が来た家族は
みんな乗り越えてきたんだね

息子を泣かせた癌が憎いって思ったけど
治療頑張るから、
癌さん、
三男坊の体の中から
出て行ってあげてと
考え直した。

なんで三男坊なのか
何を意味するのかと
考えるきっかけをもらえたんだと
かってにポジティブになって考えだした

前向くしかないよなニヤリ