蚊に刺された?ブログネタ:蚊に刺された? 参加中
私は刺された








【ムヒ塗って】











真選組の仕事で宿直後、すっかり日も登り切った朝にゆっくりなペースで万事屋へ帰る。銀さんと同棲しているから私の家は万事屋なのだ。
一生懸命眠さと戦いながら万事屋へと向かうがその遅さは“ヤツ”からしてみれば恰好の的だ。こんな朝早くからでも“ヤツら”は活動を開始している。



『んー、痒ッ』



隊服では帰れないから屯所で着物に着替えて帰っているが、何処から入ったのだろう。足や腕が、更には首の後ろまで痒い。着物を捲って見てみれば案の定蚊に刺されていた。最悪…!と眠いし痒いしでイライラしながら少し足早に銀さんの元へと帰った。








『ただいまー』



ガラガラとなるべく静かに万事屋の玄関を開ける。だってまだ朝の7時だ。銀さんも神楽ちゃんも寝ているだろう。早く私も寝たい、と銀さんが眠る寝室へ入り寝衣へと着替える。そしてこの時期増えてきた蚊対策の為に銀さんの枕元に置いてあるムヒに手を伸ばしたところで声を掛けられた。



「おぉ…おかえり」
『ぁ、ただいま』



寝呆け眼でいうその姿がなんだか銀さんらしくてクスクス笑ってしまう。何笑ってんだよ、と少し剥れる銀さんになんでもない、と尚も笑って言うとなんだよ、とゴロンと寝返りを打つ。



『怒んないでよ(笑)』
「うるせー」



もう、と会話がひと段落した後で1番痒い首にムヒを塗ろうと髪を纏めて横に流すと突然銀さんが私の寝衣の襟首を掴み後ろに倒した。



『ゎっ…なにすんの⁉』
「…だから宿直は嫌なんだ」
『ぇ?』



小さな声で何か言った銀さんの言葉は私の耳には届かなかった。



「お前何してきたんだよ」
『何って仕事だよ』
「嘘付け」
『嘘なんて…』
「じゃぁ首の後ろのキスマークなんだよ?」
『…は?』
「惚けんな、良く見せろ!」
『ちょ…やだっ』



私の抵抗も虚しく銀さんは寝衣の袖や裾を捲り、腕や足を露わにした。ほら見ろ…とぽつんと赤くなった箇所を銀さんは爪で引っ掻く。痛いのと地味な刺激に痒みが増し、早くムヒを付けたい。
でも障子が閉められた私達の寝室は薄暗く、この蚊に刺された箇所が銀さんにはキスマークに見えるんだろう。厄介だ。なんて言おう。



「誰にヤられたんだ?土方か?沖田か?」
『抱かれてないよ』
「はっ、まさかゴリラか?」
『近藤さんをそんな呼び方しないで』



真剣にそう返すとチッと舌打ちをする銀さん。
さっきまでの可愛かった寝呆け眼は何処かへ消え失せ、今は不機嫌さと殺気を含んだ雰囲気を纏っていて、あぁ、このまま犯されるのか…と心の中で溜息が出る。
その予感は的中し、太腿に刺された跡に口を付けちゅぅっと吸い、舌で舐められる。ん、と声を我慢し次は何をされるのだろうと構えていると銀さんは少し離れた。



『どう、したの?』
「なんか…」
『ん?』
「膨らんでんね?」
『うん、だってこれ蚊』
「あ?」
『蚊に刺されたの』
「蚊⁉っおま、早く言え!」
『早とちり』



私の最後の一言で珍しく銀さんが顔を赤らめる。また可愛さが戻ってクスクスと笑えば大きく溜息を吐いてからぎゅっと私を抱き締めた。またどうしたの?と問えば、



「分かりづれぇんだよ」
『えぇ?私の所為?』
「まぁ…良かった」
『なにが?』
「お前が他の男を知ったわけじゃなくて」



ほっとして言う銀さんに一応“ごめんね”の意味を込めて頬にキスをする。でも痒いのを我慢して銀さんに付き合ったんだ。責任は取って貰おう。



『ムヒ塗って』
「おう」




























【あとがき】







ばさらちわ☆




銀魂 銀幕前夜祭り2013から
銀魂熱が冷めません、
さっぽです(笑)



なので土方さんに続き、
銀さんを書いてみました!







なのに蚊がメインとか
なんか気の毒過ぎる(笑)

でも ちょいと
エロにして仕上げてもみたよ(笑)












こんな銀さんどうでしょうかね?

感想などありましたら
お待ちしておりますヽ(°▽、°)ノ









END.

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