総選挙が告示となった。「中道」が選挙目当ての野合であるため、国際環境の激変に伴う日本の外交安保政策の在り方に関する議論が深まらない。中道の生活者ファーストのスローガンには失笑せざるを得ない。かつての壊し屋、小沢の「生活が第一」の水準から何の進歩も無い姿だ。民主党の系譜にある人材に何の期待も抱けないのは無理もない。
急増の野合勢力が100議席以上を獲得したら驚きだ。今は今後の日本の対外スタンスを決めねば重大な時期だ。アメリカ、中国、ロシアの3大核大国による世界分割が進む過程、日本は立ち位置を間違えましたでは済まなくなる。問題はその3大国がそれぞれに国内問題でも大きな問題を抱え、予測不能な対外政策を打ち出す可能性があることだ。中国は軍の汚職摘発を名目にした宮廷クーデターが苛烈化し、ロシアは戦争で国内経済が破綻寸前、アメリカの分断は想像より遥かに激しい。国内のストレスを対外紛争に向ける、それはどんな大国も同様の選択肢として繰り返してきたこと。
日本の敗戦国洗脳の骨格は日本が侵攻される可能性を皆無と措定し、日本がアジア再侵略を行うことばかりを懸念すると云うものだ。客観的には核保有する独裁国家に囲まれた極めて危険な立地にある。自前の防衛力が弱体化すれば第二のウクライナにされても何の不思議もない。空想的平和主義の出幕はもうない。
選挙の真実の争点は、この時代環境への現実的対応を可能にする9条改正の是非、中国、アメリカの何れに付くのかの外交政策の選択に尽きる。かつての日本が国際社会からの孤立を選び、同盟を軽視した誤りは繰り返すことはできない。ならず者国家以外とは多角的な同盟関係にあり軍事を含む関係が強化される、そのような方向性を選択する為に国民の多数による合意形成が為されねばならない。そのための選挙であることは間違いも無い。現実を踏まえる、ただそれだけのことが島国には難しいものらしい。2月8日には日本の行方が決まる。
川口