この病気になるまで、
(詳しくは薬を飲み始めるまで)

少なからず

「病弱な女性」

というのに憧れがありました。



蒼白く細く折れてしまいそうで、そう。まるでノルウェイの森の直子の様な。



ところが現実は甘くない。



まずどの薬の副作用だかわからないまま、四六時中フラフラと目眩に見舞われます。

たまに電車のホームに落ちそうになります。そんな事になったら皆さんにえらい迷惑です。



そして、決して薬で痩せたりもしません。



あげく薬の副作用でおねしょをした事もありました。

その時はあまりの懐かしさに幼少期を思い出しつつ

相方を叩き起こし
見て見てードキドキ

と言ってみたり。



しかし流石に何回も続くと毎日ファブリーズをかけたり毎日布団を干したり、毎日介護用オムツを履くか、はたまたペットシートを敷くか迷いましたが、結局主治医に処方を変えて貰いました。



病床の緑の父とワタナベはキウリに海苔を巻いて醤油をつけてぽりぽりと食べます。そうすると美味しいと。
「シンプルで新鮮で生命の香りがします。キウイなんかよりよっぽどまともな食い物です。」


どのような境遇でも本当は自分次第で生命の香りを感じることが出来る。


そんな訳で、儚い女性に憧れていた私は今、自ら生命の香りがする緑のように強く生きたいと思うのです。