丼の中にひとつの宇宙観を見出す京うどんの優良店。


京都市左京区新丸太町41  「仁王門 うね乃」  【1591】



京阪または地下鉄「三条駅」を下車し、出入口⑪から川端通に出て、鴨川沿いに仁王門通まで上り右に折れ、その約60㍍先右手角に在る、紅茶色の京町家風建物が目印の京うどん専門店です。

ちょうど右隣には以前ご紹介した「ロータス【1555】」が、その向こうの川端通角には「ピニョ食堂【1577】」と、個性派ぞろいのお店がこの通りには並んでいます。



「うね乃」といえば、明治創業のおだし専門店として古都ではつとに有名で、そこが手掛けるお店だけに、14年6月と浅い開業ながら、連日行列が絶えないほどの人気を博しています。



店内に入り先ず目に飛び込んでくるのは、厳選された素材を駆使し、もちろん無添加に拘った「おだし」商品の数々です(通販にて購入することも出来ますよ)



1階*はカウンター席のみ16席とコンパクトな造りであり、開店と同時にあらかた埋まってしまいます。   また訪れる日時がハッキリしている場合は、事前予約がベターでしょう。

*2階も客席が在るみたいですが、特別な時以外は使用されないようです。



お品書き①
有名店らしからぬ、コナレタお値段設定になっており好印象ですよ。



お品書き②
お昼の「助六」は6食限定のため、開店と同時に一瞬で完売となります(おやじもありつけませんでした。 トホホ、、)



「のっぺいうどん 1,300円」

のっぺいは、湯葉・生麩・椎茸・青菜・京人参・九条ネギ・だし巻が入った「しっぽく」に、吉野葛の餡をかけたもので、いかにも古都らしい艶やかさが映える丼です。



その琥珀色の餡は、まるで深い湖のような神秘性すら備え、一瞬その美しさに見入ってしまうほどで、一匙掬い口に運ぶと、ふくよかな香りと共に、ピュアでありながら幾層にも重なった旨味が次々に押し寄せ、一言「美味い」と呟くのが精一杯でした。

またしっぽくの品々も、洗練された個性派ぞろいで、それぞれが主張をしながらも互いに協調し合い、もはやうどんというより懐石の、「椀」に近い高貴さを感じます。



国産小麦粉を使用した打ちたてのうどんは、京うどんのスタンダートといえる柔らかな食感で、はんなり感が良く出ています。   う~ん、参った!



「炊き込みご飯(小) 300円」

日替わりのご飯は「万願寺唐辛子とトウモロコシ」で、ベースのおだしが、食材の旨味を巧みに引き立て上品な味わいが楽しめ、スルーされた助六の「仇」を、十分に取ってくれました。  また仄かに香る生姜も、全体にアクセントを加えており言うこと無し。


これほどまでに「おだしで食べる」京うどんの、王道を貫くお店に出会ったことは無く、「懐石料理」に通ずる真髄に触れ、改めてその奥ゆかしさに感動を覚えました。   ご馳走様、また伺います。