やっとこの日が来た。
入院、あした手術。

実家の母も来てくれ、一緒に入院手続きを済ませる。

部屋に案内されると、T先生がきた。

先「術前カンファレンスの結果、乳腺をすべて摘出する方がよいのでは?という話になりました。
乳頭は残します。その方が再建もしやすいし、再発や乳癌の心配もなくなります。
摘出した腫瘍が悪いものだった場合の追加手術もなくて済みます。
もし同時再建したいなら他病院を紹介します。もちろん後から再建することもできます。どうしますか?」


ちょっと。
そんな大事なことオペ前日にいう??
考える時間ないじゃんか。

手術前ギリギリのカンファレンスで
ベテランN先生が乳腺全摘の方がいいって意見したのだろう。

だから
私、前から言ってるじゃん爆弾!?
再発のリスク減らしたいから大きく切ってほしいって。全摘じゃなくていいのか?って。何度もあなたに確認しましたよね?


それに、N先生の登場も遅すぎる!
N先生は、術前カンファレンスまで私のカルテすら見たことなかったのでは?

でも私のベッドには担当医 Nと書かれ、その横にオマケみたいに Tの名前も書かれていた。担当医って…N先生なんて会ったこともないですが。

大きい病院ってどこもこんなもん?


私「乳腺全摘でお願いします。再建は考えてません」

同意書が、「乳腺全切除術前(乳頭温存)」と書き変えられる。

なんなら乳首も取ってもらって構わないと思った。
乳首を残すことで再発のリスクは高まらないのだろうか?
そこに不安はあったが、乳腺全摘に変更になったことは、ショックどころか私には大きな喜びだった。


それから、外科部長でもあるベテランN先生が病室に訪れた。ここでやっと初対面。
乳腺全摘に変更になった理由や経緯を簡単に説明してくれた。

「明日はよろしくお願いします」


ということで、オペ前日、急遽、右のオッパイとさよならすることに。(乳首は残りますが)


大きく腫れ上がった右のオッパイ。
今日で見納め。
このオッパイがペタンコになる…
まだ実感がわかない。
ほとんどがシコリだけど、無駄にいい形になってる。
逆に、左の正常なオッパイは垂れ乳汗


夜。
保育園帰りの2歳の娘と夫が来てくれた。

私「今日からママは病院だからね、しばらくはパパとばぁばと頑張れる?」

娘「うん、がんばるね!
  ママがんばれ! がんばれ!応援してあげる」

カタコトで一生懸命お話してくれ、しばしの間ベッドで娘とイチャイチャラブラブ

お別れの時。
夫と娘をエレベーターまで見送る。
バイバイ、と手を振る娘パー

エレベーターの扉が閉まる間、
娘の口がへの字に変わっていくのが見えた。

案の定、その後、病院の駐車場で1時間近く「もっとママといたかった」と泣いたらしい。

帰宅後も、ママ、ママと夜中まで夜泣きしていたとか。
それを後日パパから聞いて、私ももらい泣き。


この子のためにも一日でも長生きしなきゃ、と改めて思った!!