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診察室に入ると、机上に夫の人間ドックの検査結果などが広げられているのが目に入った。紹介状に同封してあったのだろう。安心を覚えた。
医者の問診が始まり夫はこれまでの経緯をまた説明する。そして私が口を挟む。
私は性懲りもなく先の糖尿内科クリニックと同じ茶番を披露してしまった。
「今までで一番太っていた体重は何キロ?」
「スポーツドリンクなどガブ飲みはしていない?」
「仕事はデスクワーク?立ち仕事?」
「運動習慣は?」
あくまでも私の予想だが通り一遍の質問に答える。
ここまでは問題なさそう。
それらの質問に加えて、
「最初に受診したクリニックの名前は?」と聞かれた。
お互いになぜか咄嗟に答えが見つからず、えーっとえーっと、、、と顔を見合わせる。
「あ、お薬手帳に、、ちょっと、、」ともたもたしていると、医者はもういいよ、と言いかけた瞬間、
私の閃きで、
「〇〇内科です!!!!!」と絞り出して答えた。
二人で安堵して、医者の繋ぐ言葉を待った。
すると医者は冷静に
「ああ、同級生だわ。」と言った。
今思い返すとどうしてあんなに慌てて答えを探す羽目になったのだろう。
医者の興味本位だったのではとちょっぴり腹が立つ。
つづく