土曜日のこと。
浅草新春歌舞伎の第二部を観劇しました☆

もう楽も近いですが、内容に触れますのでご注意くださいませ☆



お年玉挨拶は巳之助さんキャハハ

去年は喪中だったためかご挨拶がありませんでしたので、念願のお年玉挨拶の巳之助さんが観れました☆
お話の内容は、お客さんに逆に質問するという形式キラキラ
初めて観に来られたお客さんに観ることになったきっかけを聞いていました☆
その方は歌舞伎好きのお友達に勧められて観に来ましたと。
巳之助さんは声を大きくして、それこそが私たちの目指しているところです!歌舞伎人口を増やすことを目的として浅草もやっています(言葉は違いますが、そんなニュアンスでした苦笑)
というお話でした。
普段のインタビューだと曲者臭がする巳之助さんですが、ご挨拶ではいたってマジメ(笑)
どちらも言葉のチョイスは素直で好感がもてます☆

演目の方は
“双蝶々曲輪日記・角門場”
“御存 鈴ヶ森”
“棒しばり”
の3幕☆

“双蝶々曲輪日記・角門場”
“放駒長吉”、松也さん
“山崎屋与五郎”、隼人さん
“藤屋吾妻”、梅丸さん
“濡髪長五郎”、錦之助さん

有名な“引窓”の前のお話ですね~☆
上方歌舞伎の演目で“和事”の見せ場もあって面白かったです☆

上方歌舞伎の定番・お金持ちのボン・山崎屋与五郎はお相撲大好き☆そして遊女・吾妻と相思相愛ですが、悪い侍・平岡郷左衛門が吾妻に横恋慕、身請けをしようとします☆焦った与五郎は贔屓にする大関の長五郎に仲立ちを頼みます☆
長五郎にとって与五郎は主筋のご子息。なんとかして力になろうと、平岡が贔屓にしている素人力士の長吉と対戦してわざと負けてやります☆
本来なら勝てる相手ではない大関に勝った長吉は懸賞もたくさんもらって大喜びしていましたが、長五郎から呼び出されてわざと負けて華をもたせたのだから、吾妻の件で協力するように言われます。
長吉はプライドを傷つけられて長五郎と口論となり、後に決着をつけようと決めて別れます…

簡単にはこんな感じのお話(笑)
ちょっと“夏祭浪花鑑”に似てますね☆

配役が良かったです☆
松也さんの素人力士のあか抜けなくもまっすぐな“長吉”似合っていました☆
“いやじゃ!いやじゃ!”の力み加減も良かった☆
錦之助さんの“長五郎”は大きさがありました☆
(の、割には大人の汚い駆け引き気合いピスケ)
松也さん、錦之助さんの実年齢、実際のキャリア的な差がそのまま役に反映されているようでした☆
浅草は若手の成長を観る公演ですが、錦之助さんがいつも新鮮で目が離せませんキャハハ
猿翁さんの時代に線の細いお役でよく観ていて一座が変わってからはあまり観ていなかったので“濡髪長五郎”とか“幡随院長兵衛”とか太いお役でこんなに貫禄あるなんて新鮮で仕方ない(笑)
そして相変わらずカッコいいのです~ラブ
息子さんの隼人くんに負けていません(笑)

その隼人さんも“つっころばし”すごくお上手でしたラブ
和事の見せ場といえば「何じゃい、何じゃい、何じゃい」と、遠ざかった平岡たちに啖呵を切る(といっても弱々しいんですけど(笑))ところで、この辺りも上方歌舞伎あるあるで、こういうセリフって藤十郎さんや鴈治郎さんの声で反芻されるんですけど(笑)
見せ場も間も長くとっておっとりしていたし、姿形、実年齢に加えて“仁”にあっているというところで良かったです☆
あとは悋気な“吾妻”梅丸さん、相変わらず品のある美しさは目の保養でしたキャハハ

2幕の“御存 鈴ヶ森”も萬屋親子の大活躍☆
“白井権八”の隼人さんは合いすぎるWハート
こんなに飽きない“鈴ヶ森”はないです(笑)

3幕の“棒しばり”は
“次郎冠者”、松也さん
“曽根松兵衛”、隼人さん
“太郎冠者”、巳之助さん。

“曽根松兵衛”はなぜ隼人さん?と思いましたが、お勉強にはなりますね☆
第二部目、隼人さん大活躍でした☆

“棒しばり”は申し訳ないですが、勘三郎さん×三津五郎さんのが脳裏に焼き付いているので、それが私の中では1番すぎてどうしてもそれをベースに観てしまうので。
でも比べてどうという訳ではないんですが。
歌舞伎は同じ演目をいろんな役者さん、いろんな型で演じますからね☆
好みの問題かなと思います☆
松也さん、巳之助さんの“棒しばり”はバランスが良かったと思います☆
どうしてもバタバタした感じにみえるんですが(手足長いからかな?)、テンポはムリなくて。
勘九郎さんと巳之助さんの時は早かったですからね。
勘九郎さんはともかく、巳之助さんが追い付こうとしているように見えて(私が観たときは、ですが)ちょっと落ち着いて観れませんでした・・・・
余談ですが、中村屋は勘三郎さんの時から舞踊が万事、巻いているかのように早い気がします(笑)

話を戻して。
松也さん×巳之助さんの“棒しばり”は回を重ねればよい組み合わせになりそうな予感がします☆
でも、中村屋さんもそうでしょうけど、巳之助さんもずっと踊り込んでいかなければいけない演目だと思うので、先輩と組むより、合わせてくれる同世代か後輩と組んで巳之助さんカラーの“棒しばり”を観てみたいなーと、個人的に思います☆
先は長いから、これから名コンビと言われるような相手が現れることでしょうね☆
私が劇場に通えているうちに観れたらいいですが(笑)



若手の大成を見届けたいがために元気でいたい(笑)