アップライトピアノでも、1秒間に7~8回という連打性能は素晴らしいもので、ピアノメカニズムの性能上の問題で、演奏できない曲はあまり多くないように思われる。
連打とは同音連打のことで、2音をすばやく交互に弾くトリルとは違う。
どちらも人間は忙しいが、ピアノは同音連打のときに2倍忙しいことになる。
連打というと、多くの回数を連打するように思うが、2打でも連打である。
よく使われる音型でハイスピード連打に付点音符がある。
アクションが連打できる条件を考えると、ジャックがローラー(UPではバット)の下に戻ることである。
アップライトピアノとグランドピアノでは、このジャックが戻る性能に差異がある。打弦方向とレペティションレバーの働きによって、グランドピアノでは鍵盤を戻しきらなくても、次打弦が可能となる。
アップライトピアノでは、ほぼ鍵盤を戻しきらないと、安定した打弦はできない。
付点音符の例にあるように、2打の連打が出てくる楽曲は数多くある。
このような音型においてアクションが思い通りに演奏できるかどうかは、連打性能の問題のみでなく、音楽表現にとって切実な問題である。
従って、連打性能に表れるグランドピアノの性能の高さは、ピアノ演奏にとって重要なファクターである。
強打において連打する場合と、弱打において連打する場合とでは、その難易度は異なる。
弱打での連打が難しくなることは言うまでもないことである。