東京の渋谷駅をターミナルとする東急東横線と東京メトロ副都心線の直通運転が来年3月16日からスタートすることになりました。埼玉、東京、神奈川を直通する路線がさらに1本増えることになります。
 JRと私鉄、地下鉄が、お互いの路線に乗り入れて運転することを"相互直通"といいます。利用者からみたメリットはターミナル駅での乗り換えによる混雑が減り、移動時間の短縮が図られること。デメリットには始発駅で座れない、直通運転で運転距離が伸びることにより、わずかな遅れでも広い範囲に影響が出る、ということがあります。しかしこうしたデメリットを考慮しても、直通による通勤環境改善への効果は大きいといえます。
 高度成長まっただ中だった東京オリンピックのころ、首都圏における通勤電車のラッシュ時の乗車率は、300%を超えることがありました。つまり定員の3倍の乗客が乗っているということで、小さな子供だったら床に足がつかないくらいの混雑です。当時の通勤電車に冷房がなかったことを考えると、いかに過酷な環境であったかが想像されます。現在この数字は高くても200%程度までに下がってきました。これは並行する路線が多く建設されたことや、直通運転による人々のスムースな流れが生まれたことも大きく貢献しています。労働人口の減少や時差通勤など、ここ50年で働く環境もだいぶ変わりましたが、長期的に行なってきた通勤対策が功を奏したということは間違いないでしょう。東京における直通運転は、通勤対策の良い成功例としてパリの都市交通などにも導入されるようになっています。


Android携帯からの投稿