おとといの日中韓首脳会談で、朝鮮半島情勢の問題解決に向けて協力をより緊密にすること、そして3ヶ国間で年内にFTA交渉開始を目指すことが確認されました。日中韓3ヶ国のGDP(国内総生産)を合わせると、世界のおよそ2割を占めることになります。欧米では経済停滞が続いており、世界のお金はアジアに集まる傾向がますます強くなっていますが、果たして3ヶ国による富の共有というのはうまくいくものでしょうか。
 FTAとは主に国と国との間で結ぶ『自由貿易協定』の頭文字を取ったもの。具体的には輸出入の際の関税を撤廃して、物の動きをスムースにすることを目指します。昨年、交渉参加の意思を示したTPP(環太平洋パートナーシップ協定)は、FTAの対象国が多くなったものといえます。政府はアメリカが入っているTPP、中国が入っている日中韓FTAを貿易政策の両輪とすることを目指しています。
 ものの流れがスムースになるとはどういうことか?日中韓FTAの場合、日本は中国、韓国に対しては輸入より輸出のほうが多くなっています。現時点で中国は日本車の輸入に際し25%、日本製食品の輸入に際し平均で12.5%程度関税をかけています。経産省はこれらがなくなれば輸出競争力はさらに上がり、日本のGDPは0.3%伸びるという試算を出しています。また貿易協定を結ぶ際には、権利の問題についても細かく規定されるため、日本の知的財産権の保護もしっかり行うことが期待されます。
 ただ輸出入の門戸を広く開けるということは、日本にも安い品物がどんどん流入してくるということであり、経済的にはデフレのすすむリスクが生じます。
 日中韓の場合は歴史にまつわる見解の違いといった根深い問題もあり、それらとの兼ね合いも交渉の障害になることが予想されます。今後どれだけ主導権を得られるか、日本の外交力が問われます。


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