銀行の窓口などで勧誘されることが多い外貨建て保険。
利回り表示があるのでわかりやすいとか、アメリカドルやオーストラリアドルならなじみがあると思って選ぶ人が多いようです。
たとえば投資信託と保険を比べると、保険のほうが安心できるという印象があるかもしれません。
実際のところ、金融商品を選ぶときに大切なポイントで比べるとどうでしょうか?
ポイント①換金しやすいか?
商品によっては、契約後1年未満で解約すると、その時点で10%の解約手数料がかかるものもあります。
外貨建て保険の場合は、為替の影響を受けるので、円高になると損してしまう可能性が高くなります。
ただし、投資信託でも購入時に手数料がかかっていたらすぐにはプラスにならない場合もあります。
あとクローズド期間といって換金できない期間があるものも一部ありますが、ほとんどはいつでも換金できます。
ポイント②手数料は?
少し前まで保険の手数料はわかりにくいと言われていましたが、今はきちんと明示して販売することになっています。
外貨建て保険の場合、契約時に5%前後の手数料がかかるか、解約時に契約期間に応じて手数料がかかるかのどちらかになると思います。
ポイント①でも書きましたが、1年未満の解約で10%、2年で9%、10年経てばかからないというように、短期での解約は不利になりがちです。
さらに日本円と外貨を交換するときの為替手数料や、契約期間中には保険関係費用というものがこれとは別にかかります。
投資信託にも購入時と保有期間中、そして一部は解約時にも手数料がかかります。
最近では購入時に手数料がかからなかったり、保有期間中の手数料も低いものが増えています。
ポイント③増える可能性は?
なんでこんなに差があるかというと、予定利率というのは払い込む保険料から手数料などを差し引いた運用金額と、将来受け取れる保険金額を比べているケースが多いから。
投資信託の場合は、「◯◯%増えます」という断定はできませんが、世界の株式に長期投資した場合の収益率は年率5%前後というのが多くのプロの見方であると言われています。
もちろん投資信託でも購入のタイミングや投資対象によっては損することもあります。
また、非課税優遇枠を使って相続税対象額を引き下げたいなど、保険を使うメリットがある場合も考えられます。
でも、初心者でよくわからないからとりあえず保険を選ぶというのは、避けたほうがいいかなと思います。