あっという間に終わってしまい、書く機会を逃してしまったヽ(;´Д`)ノ

今回の五輪では
広く生活者の間で、五輪を話題にし、あるいはテレビ観戦する
という、昭和の頃を彷彿させる光景が甦ったことが、
各方面で注目された
。経済の停滞は、過去最長と言って良い四半世紀の長きにわたり、
それと共に、日本の国際的プレゼンスは低下し続け、
国民全体が、自信喪失状態に陥っている中、
日本選手団が過去最多のメダルを獲得したことは、一筋の光明になっている
ということかもしれない
。1964年の東京五輪の時が、まさにそうした状況だったことが思い出される。
敗戦の打撃から徐々に立ち直りつつあったとはいえ、
精神的には完全な自信喪失状態にあった1950~60年代初期の日本では、
「怪傑ハリマオ」「月光仮面」「少年ジェット」などのテレビ番組がヒットし、
特別な能力や使命感を持った正義のヒーローが悪党(主に国籍不明の外国人たち)を
やっつけるというストーリーが多くの国民に支持された。
あるいは、力道山が欧米の白人レスラーを叩きのめすプロレス番組が絶大な人気を誇ったものだ。
新宿駅西口広場に設置されたたった2台のテレビで、その試合を見るために、驚くべきことに1万2千人もの群衆が殺到した記録も残っている(下記写真、Wikipedia)。

そうした時代背景の中で行われた1964年の東京五輪では、
日本女子バレーボールチームが「東洋の魔女」と称される活躍を見せ優勝したのをはじめ、
各種目で大活躍したことが、日本人の士気を大いに高めることになった。
以降、テレビの人気番組にも明確な変化が現れる。
それまでのヒーロー物に代わって、いわゆる「スポーツ根性物」が大人気を博すようになり、
「サインはV」など、今なお語り継がれるようなヒット番組が続出した。
もはや、架空の正義のヒーローではなく、自分自身が当事者になって、様々な願い・夢を実現することができるという段階に移行したのである。
要するに、国民ひとりひとりの「マインド」が明確にシフトしたということだ。
そうした「マインド・シフト」と併行して、日本経済は飛躍的に発展し、あっという間に、自由主義陣営において米国に次ぐ経済力を有する「大国」になってしまった。
2012年のロンドン五輪もまた、
それまで保守的だった英国民に「マインド・シフト」を起し、
以降、英国では、政治・外交、経済・産業など諸側面で、
革新的な取組みが相次いでいる。
事の是非はともかくとして、「EU離脱」もそうした動きのひとつだ。
バブル経済崩壊以降、25年にもわたって、やることなすことうまく行かず、
経済の低迷が続き、軍事・外交面では、中国の脅威に晒されている現代日本にあっては、
2020年の東京五輪だけが、国際的に再浮揚する「最後の頼みの綱」になっている。
五輪効果を否定する人々も多く、建設業者と、一部のホテル観光業者が潤うだけで、
五輪が終われば、経済はさらに悪化すると主張する。
しかし、何よりも重要なことは、上記のような「マインド・シフト」を起こすことだ。
一時的に誰が儲かるとか儲からないとかいう話ではなく、国民一人一人が、また自ら当事者になって、世の中をよくしていこうと決意し、自ら動くようになることが肝要だ。
昨今の言論を見ていても、「政府が悪い」「政治家が悪い」と、常に「お上」に全責任を転嫁する人が目につくが、これでは世の中はよくなる訳もなく、それが日本の停滞の要因になっているとも言える。
では、上記のような「マインド・シフト」を起こすには、
どうすればよいのか?
もっともシンプルな方法は、
東京五輪2020において、多種多様な競技種目で、
日本選手が「想定外」の活躍を見せることだ
。絶対王者が期待通りに勝つだけではなく、
今回のリオ五輪でもあったように、
思いもかけなかったような種目で思いもかけなかったような選手が
勝つ「ドラマ」が、次々に起こることだろう
。それが、すべての「基本」だと思う。
リオ五輪閉会式で見せたような日本らしいポップカルチャーを駆使した演出は
世界に向けては非常に有効だが、国内向けには、日本人選手の活躍がもっとも効果的であることは
間違いない
。リオ五輪が終わったからと言って、スポーツ全般への関心を薄くすることなく、
どうすれば、そのための支援ができるだろうかと、自分なりの方法を考え、
小さな力でも、実行に移すことが、4年後に大きな成果となった現れるのかもしれない
。おそらくは、むこう数十年、もう日本に夏の五輪が来ることはないのだから、
多くの人にとっては、人生(最初で)最後の五輪体験となる訳で、
そうであるならば、せっかくの機会を活かし、日本の再浮揚の契機となるよう
したいものである。