国立新美術館で、ルーヴル展を見終えて、その足で、上の階の「マグリット展」に向かったが、果たせるかな、これが素晴らしかった
まず、圧倒的に、お客さんが少ない(笑)
たぶん、ルーヴル展の10分の1程度
お蔭で、ルーヴル展と違って、空調の効きもよく、また、酸素が豊富で息苦しさもなく、自分のペースで、ゆったりと観ることができた
ルーヴル展は、ご年輩のお客さんの比率が高く、しかも、グループで来場されている方々が多かったけれども、
マグリット展は、1人で来場している若い女性が多かった ![]()
今回は、ルネ・マグリット(1898~1967)の作品が実に130点以上も、世界中から集められて、一堂に会したという「大回顧展」であり、大いに楽しみ、堪能することができた
最初の作品を観た瞬間から、心が満ち足り、幸福な気分になる![]()
20世紀を生きた芸術家ということで、そうした「同時代性」への共感・親近感もあるのかもしれないし、そもそも、この画家を好きなのかもしれない
マグリットの作品を観ていると、どの作品においても、描かれた事物の中に、ふつうではあり得ない物が入り込んでいたり、事物が逆転していたり…と、謎めいた要素が見出される ![]()
そして、その作品のタイトルを観ると、その「謎」はいっそう深まらざるを得ない![]()
でも、それを「謎」と感じるのは、
長い間の習慣とか、教育を通じた「刷り込み」、社会常識…などによって、我々の視覚を通じた事物の認識が規定されてしまっているからだと、すぐに気づかされる。
そうした「縛り」からいったん自由になった時、
世の中の事物は、今までとは違った見え方をするようになるし、それによって初めて、その事物の本質的な要素が垣間見れるのかもしれない![]()
要は、我々が日々行っている視覚を通じた事物の認識なんて、実に一面的で、不確実で、危ういものだということだ ![]()
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「この目で見たんだから間違いない」などという人がよくいるけれども、実は、「見えていても視えていない」こと(もの)の方が圧倒的に多いのではないか ![]()
マグリットの作品を観ていると、なんだか、そんな気分になってくる ![]()
彼は、我々の「認識」を、俗世間の様々な「縛り」から解放し、イメージの自由な飛翔を可能にしてくれる
マグリットを観ていて感じる幸福感は、それが原因なのかもしれないと思った
3時間近い時間をかけて、ひとつひとつの作品を心行くまで堪能できた ![]()
6月29日まで開催しているし、また来ようかな…と思う
(註:写真は、購入した公式図録を撮影したものです)




