映画「風立ちぬ」を見た!!! | 文筆家hideの徒然ブログ

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ムリをして見に行って本当に良かった・・・心からそう思える作品ラブラブ



それが、映画「風立ちぬ」



私にとっては、生まれて初めての宮崎作品・・・はたして、その世界観になじめるだろうかという危惧、そして、私を悩ませ続けていた体調不良と暴力的な忙しさダウン



どうしようかな・・・ずいぶんと迷ったけれども、なぜか、この作品だけは、どうしても見なければいけないような、そんな、かつて経験したことのない感覚に囚われていた目



そして、きょう、たまたま時間の隙間ができたので、迷わず映画館に突進走る人DASH!



でも、猛烈な混雑で、結局、3時間待って、入場したショック!




果たせるかな、映画が始まるや、私はその映像に目と心を奪われたビックリマーク



なんと、瑞々しい情感に満ち溢れた映像なんだろう!?


背景に流れる音楽が、その尋常ではない美しさを助長するクラッカー


近年、実写映画において、CGを駆使して、昔の風景を、巧みに描写するケースをよく見かけるが、戦前の日本の風景描写において、このアニメ作品の方が、はるかにリアリスティックである点に、私は衝撃を受けた( ̄□ ̄;)!!



そう、そう、忘れるところだった。。。



作品の主人公は、太平洋戦争において名戦闘機と謳われた海軍の零式艦上戦闘機を設計・開発した、実在の設計技師・堀越二郎さんだ。


そして、作品中で、同僚・友人として、たびたび登場する「ほんじょう」は、海軍の九六式陸上攻撃機や一式陸上攻撃機を設計した本庄季郎さんである。



しかし、だからと言って、戦争を題材にした作品ではないチョキ



あくまでも、大空への夢と情熱、そして、愛の物語ドキドキ



と言っても、最初から「泣き所」を用意して、「ここで泣かせてやろう!」的なメロドラマちっくな要素は、まったくない。。。


淡々と、静かに、すべてが進んでゆく。



二郎の夢と現実とを交錯させながら進行するのだが、見ている者は、「あれっ、ひょっとして、すべてが夢だったんじゃないのだろうか?」と思うような、あるいは、人生の最後に、遠い過去を回想するような、そんな風情が、全編に流れているチューリップオレンジ


戦争とか、病気とか、死・・・というものは、決して生々しく描かれない、あくまでも、暗示するだけだ目



徹底して抑制の効いた表現・・・でも、逆に、それゆえに、言いようのない哀しみとか、儚さが、見る者の心に滲みわたってゆくしょぼん



そう言えば、作品中、1931年公開のドイツ映画「会議は踊る」の中で登場する名曲「唯一度だけ」が歌われる。


1814年のウィーン会議に参加したロシア皇帝に見初められたウィーンの手袋屋の娘クリストルが、皇帝からの迎えの馬車に乗って逢瀬の場所に向かう途上歌う、果てしもなく明るく、そして、どうしようもなく切なく儚い、歓びの歌だ。


なんとまあ、絶妙な選曲音譜


「風立ちぬ」に流れるテーマにマッチしているではないか・・・




この「風立ちぬ」という作品の著しく特徴的な点は、最初から最後の一瞬に至るまで、明るく淡々と描かれつつ、そこには、徹頭徹尾、すべての瞬間に、万感胸に迫るような、しみじみとした情感があふれ返っていることだ汗



だからこそ、見る者は、何気ない風景描写や、登場人物の何気ない表情や仕草に、不意に、胸が締め付けられそうになるガーン



そんな瞬間が、まるでさざ波が寄せてくるように、何度も何度も、心に押し寄せてくる波



そういう意味で、涙腺のゆるい人は要注意だ(笑)


私は思った。。。。


その涙は、哀しみや感動の涙ではない・・・魂が浄化されるときに流れ落ちる涙なのではないか!?



最初に言ったように、私にとって、宮崎作品は、人生初体験だ。


だから、過剰に反応してしまっているのかもしれないし、作品の受け止め方は、人それぞれだろう。


でも、少なくとも、私にとっては、無理して行って本当に良かった・・・心の底からそう思える作品だったニコニコ