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少し前には「前経営陣の粉飾決算を見破った現外人社長を追い落とすための
クーデター(オリンパス)」がありましたが、今回は「マル秘で他社とMandAを進めて
いた社長以下3名の役員を追い落とすためのクーデター(川崎重工業)」が発生
しました。
川崎重工業は経営に携わる取締役が16人いて残りの13名が結束して取締役
会で「緊急動議」を提出。あっという間にクーデターが成立したようです。
このことの背景には以下のことが存在していると思われます。
*MandA を推進するためには秘密裏の折衝が必要で、数名の役員によって
進められることはある意味やむを得ない。
*しかし、実質的な経営に関わる最高議決機関である「取締役会」に諮った
のが総会直前で、他の取締役から見れば「取締役会軽視」となる。
*MandA の相手方企業は船舶関係の会社であり、川崎重工業の中では
主たる事業分野ではなかった。
*交渉に当たった取締役3名は「船舶部門担当」で派閥抗争の要素もあった
上記から学べる教訓は
*事実上の最高意思決定機関(形式上は総会が最上位にあるが)である
取締役会を軽視したやり方はいつかは、しっぺ返しを喰らうことになる
*このことは営利企業でないNPO法人においても同様であり、取締役を
理事に置き換えれば全く同じことになる。
*明日は何が起こるか誰にも分からない
ということです。
次回は「理事の適正人数」か「貯金と保険」か「生保と損保と社会保険」です