ゴキブリの話です。
苦手な方はお気をつけください。
若い頃から余計なものは家に置かないと決めていた。それに買うと使う時が来てしまいそうで嫌だったから持っていなかったんだ。
殺虫剤。
ある夏の夜、ロフトで寝ていた私は不穏な「カサッ」という音で目が覚めた。
小さな音。
しかし確実に伝わってくる存在感!!
こっ、これは!!!!
ついに!???
意を決して1階に下りて電気をつけて見つけたのは一人暮らしでの初めてのゴキブリだった。殺虫剤持ってても持ってなくても相手には関係のない話だ。
今は神経も図太くなり、スリッパでパンパンと攻撃を繰り出せるが、
その頃は私も可愛らしく、ゴキブリを見て縮み上がった。
「落ち着け~、喧嘩をしたらどっちが強いと思う?私だ。この私の方がはるかに強いのだ。
予測できないおちょくった高速の動きが私を恐怖に陥れるが、それだけのこと。腕力は私が凌駕するのだ」
と自分に言い聞かせながら、殺傷能力のある武器を探した。
スリッパは接近戦のため、論外だ。
食器洗剤もやや接近戦になるし、狙いにくい。そうだ、お風呂洗剤だ!スプレー式で遠くまで飛ぶ!これだ!
ダッシュでお風呂場に行って武装した。
続く
【ある日の献立】
○大葉と茗荷の冷や奴○野菜サラダ○エビ団子○鯖焼き○ツルムラサキのおひたし○納豆○味付き卵○大根のチーズ焼き
鯖は、5年買おうか迷って遂に買った骨抜きで骨を抜いた。