今日、猫が死んだ。

全てが奇跡的に起こった。

男の子二人のキャッチボール。

その二人に話しかける女の子。

男の子二人一瞬止まって、キャッチボール再開。

その横を通りる。

二人がキャッチボールを止める。

通り過ぎたのを確認して、キャッチボール再開。

男の子、キャッチミス。

ボールが車道へ転がる。

どこからともなく、猫がそれを追いかける。

ボールは、車道を越えて歩道へ。

猫車道へ。

ちょうど車通る。

猫、前輪の中央の下敷き。

もがいて、息絶えた。


運命だって、思った。死ぬ運命やったかな?って。

でも、同時に思った。

運命はちょっとタイミングが狂っただけで全て変わるんだなって。

今日、僕が朝パンを食べなければ、あそこにあのタイミングで通らなかったろう。

そしたら、猫は生きていたかも。

完璧な運命。でも、ちょっとしたことで変わる。


ボールが転がってきたことも、気配でわかった。

振り向いて、とってあげたら、変わってたろう。

振り向くだけでも違ったかも。

もがいてるの見て考えた。

動物病院?息の根を止めてあげる?家で治療してあげる?

考えてる間に息絶えた。

周りも騒ぐだけだった。

何か自分がちっぽけやった。

でも、そんなちっぽけな自分が、その一員やったし、何かを変えられた。