中期中絶を経験した体験談になります。

悲しい内容になりますので

閲覧は自己責任でお願いします。






202443日(123日目)続き



帰宅してからは仕事をしなくてはいけなかったのですが

とても仕事ができる精神状態ではなかったので

上司に状況を連絡して1日お休みをもらいました。



ベッドに横になり

ひたすらぼーっとしつつ



最初は、いまだに信じられない気持ちと

この現実を受け入れなくてはいけないという思いで

葛藤しました。



今までの人生も色々な困難はありましたが

こんなに辛いことは生まれて初めてでした。



私の周りは妊娠したら

順調に子供を産んでいる人ばかりだったので

私もてっきりそうだと思い込んでいて

まさかこんなことになるなんて



どうして私が?



という気持ちにどうしてもなってしまいました。



だいぶ時間が経ってから

やっと現実に向き合い

今後どうするかについて考えだしました。



私はエコー検査をしただけなので

あくまで21トリソミーの「可能性がある」という状況



このあとの選択肢としては



・絨毛検査(確定検査)をするか

・子供を諦めるか

・このまま産むか


でした。



きっと絨毛検査をすることがベストということは

わかっていましたが



今の私たち夫婦にはあまり金銭的余裕がありませんでした。



夫はボーナスも出ない職種で、

これからやっと人並みに稼げるようになりそう、

という段階



私は去年、不妊治療に専念するために

会社員を辞めてフリーランスになり

学びに投資しまくっており

まだ仕事も本格的にしている状況ではなかったのです。



子供が産まれるまでには

人並みに稼げるようになろうと夫婦で考えていましたが

まさかこんなに早く資金が必要になるとは考えてもいませんでした。



しかも絨毛検査をして、もし21トリソミーだと確定した場合は

夫婦の染色体に21トリソミーになる可能性が高い染色体(転座というそうです)

があるかの検査もすることができる


という旨もカウンセラーさんに教えていただいていたので


これだけで50万円近くが必要そうになりそうでした。


そしてそのあとにもし子供を諦める場合は

手術代もかかると考えると100万円近く



今の私たちの状況では

とても払えるとは思えませんでした。



その後 21トリソミーについて

実際に生まれた子供たちや21トリソミーが

大人になった時の状況などを

たくさん調べて過ごしました。



ここで私の思いは決まりました。



夜、夫が仕事の後の予定をキャンセルして

帰ってきてくれました。



夫も私も意見は一致していました。



「検査はせず、この子をお空に帰す」



・夫婦ともに21トリソミーだった場合は

お腹の子を諦める選択をした方がいいと考えている点



・クリニックの先生や

カウンセラーさんのお話を聞いて

絨毛検査をしても、100パーセント21トリソミーだと思う点



1番深く考えたのは、

21トリソミーのこの子を産んで、この子が幸せなのかということ。



この子が生まれて、

子供の時は絶対に私や夫、私たちの親が

たくさんたくさん愛情を持って育てることができると確信しています。



でも、この子が大きくなったら?



軽度のダウン症だとしても

知的な発達の遅れは必ずあると言われており、

子供の時は良くても大人になったら

一人で生きていけるのだろうか。



順番でいけば、私や夫よりこの子が長生きする。

その時、本当に幸せだと感じられる状況にすることができるのか。



色々な例を調べていても

子供の時は両親の愛情を感じて

21トリソミーの子でも

幸せいっぱいに過ごしている様子を

たくさん見ることができました。



しかし、大人になると

やはり知的な遅れは大きなハンデになり、

できる仕事も限られ、



若い時からアルツハイマーになるという人も多く、

施設に入っても、いい待遇を受けていない

という例もあったりするようでした。



そんな状況はこの子にとって

本当に幸せなのだろうか。



もちろん21トリソミーの人で

人より秀でた才能を持ち

たくさんの人に尊敬され

充実した人生を送っている方もいます。



でも、それは一部だと思います。



私たち夫婦に

この子が大きくなってからも

生まれてきてよかった、幸せだと

感じられる状況を築けるという自信は

全く持てませんでした。



何度考えても

この子が生まれて幸せな人生を歩める未来が

見えなかったのです。



夫婦で泣きながら

たくさんたくさん話し


この子に謝り



「検査はせずにこの子をお空に帰す」



という結論に達しました。




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