戦う殿下に影のようによりそう少年兵
それはきっと「彼」……





けっこう
ネタバレしてますよ〜
ご注意下さい


🥀
⚔️












ざっくりあらすじ
城楼で射掛けられた謝憐を一人の少年兵が庇う 彼は戦闘中ずっと謝憐の露払いをしていたというが…
そして反乱軍のリーダーとなった郎英が現れ、威容を人質にとったことを告げる
対峙する謝憐と郎英……


殿下を守るために


第37章

背子坡太子陥魔巣

背子坂にて太子は魔の巣窟に陥る


結局謝憐は

永安人ゲリラ部隊と

戦うことになってしまった

全くマズい状況ですね


そんな戦いに志願してきたのが

紅紅児ですが

殿下は彼をかつて救ったことや

太子廟で会話したことを

きちんと認識してない様子


だから彼は

紅紅児ではなく

志願してきたその他大勢の

「一少年兵」に過ぎません


それでも紅紅児は

嬉しかったでしょうね

仙楽軍にいれば

居場所はある

なんらかの兵糧は支給されただろうし


なにより殿下の為に

働けるわけですから






郎英の絶望と憎悪


そして殿下は
威容を人質にとった
反乱軍のリーダー
郎英と対峙するわけですが

殿下にとっては
なんと残酷で痛恨な
対峙でしょうか

出会ったその日から
殿下は郎英の悲惨な境遇を知り
彼の幼い息子を悼み
高価な珊瑚を与え
苦しむ永安の人々の為に
寝る暇もなく雨を降らしていたわけです

なのに…

なんでこうなる!
なんでこうなった!?
何がいけなかった?

いま、殿下は
郎英の底なしの憎悪の
対象になっています

私がこの章で
一番衝撃的だったのは
郎英のこの言葉です

戦を拡げないで

解決の道を探そうという殿下に


 

俺は何も欲しくない

それに何も必要ない

唯一の望みは

この世から仙楽国が

永遠に無くなることだ

そしてはっきり言います


自分に従う

永安人が


死ぬことになっても

かまわない!と


絶望と憎しみに

支配された魂を前に


謝憐は

言葉を失います


私も暗澹としました

いま世界中の
テロリストと呼ばれる人たちが

同じような絶望の中で
戦っているのではないか

同胞が死んでも
どうでもいい

敵が死ぬことだけが
願い

だとしたら

戦いが
終わるわけがないのです

殿下と郎英の
哀しい対立は続きます

そしてついに

アイツが登場しますね!
(怖)


それはまた
次の章で……



長陽先生が描く
紅紅児〜花城の軌跡