カタカナも平仮名は、どちらも1文字1音の結びつきからなる文字です。同じくらいシンプルな形をしています。では何故「カタカナの方が覚えにくい」と感じる人が多いのでしょうか?
実際に、2009年に野口らが調べたカタカナ習得に関する調査では、小学校1年生時点でのカタカナ清音の習得率は35個/45個で78%で、その後、 1~2 年生の 2 年をかけてかなりのレベルが、そして 3 年生でほぼ習得され、4 年生で完全に習得されていく事を報告しています。
これは小学校1年生段階で、ほぼ100%近い習得率となる平仮名(清音)に比べると、カタカナの習得は、かなり遅いと言えるでしょう。
また小学生の「読み」に困難を抱える児童を調べた宇野(2004年)らの調査でも、ひらがな1%、カタカナ2~3%、漢字5~6%と、平仮名よりもカタカナ読みの困難が多いことが報告されています。 全体の傾向として「カタカナは平仮名より難しい」というのは事実だと考えられます。
例えば「サ・リ」「ツ・シ」など似たカタチだけど、ストロークの本数や向きの違いで判別する文字を正確に想起するには、一度頭の中で文字を思い浮かべてから、違いを再認識別する過程が不可欠だと考えます。
ちなみに、うちの息子君はたまに
「ツとシ」は、どっちだかわからない字を書きます。
字が汚いからだけの問題ではなく、見る力が弱いんですよね。てんてんの書き出しは角度がやや違うだけだし。最後のノの部分が「ツ」は上から「シ」は下から。
この違うポイントで角度を変えてもらうしかないので、書き順無視でノから書かせて『違うよ!気をつけて!』と、思い出してもらうしかない。
もしくは『猫がツメでシャー!』でシャーは語尾が上がるので上に伸ばして書く。ツメのツは、猫の肉球イメージで横並びで、と何となくイメージつけさせてます。
ちなみに、絵カードの「ア」は、アリのア。では、文字の形はイメージしにくいので、合わない子もいると思います。その子の『困った』に、合う方法にはまる事が大切です。(さがすの、めちゃ大変!めちゃ大変!)
平がなより使う頻度が低いので忘れがちになります。
大人だって、あまり使わない漢字は忘れますよね。忘れやすい子は、週に1度はカタカナの50音書いて長期記憶に置き換えてください。
⬆耳からの方が覚えやすい子は、こちらで音声をリピートして覚えてみては?
ディスレクシア児童の
カタカナ習得
一般的にディスレクシア児童は平仮名よりも、よりカタカナが苦手な傾向があります。「カタカナがなかなか定着しない」「カタカナを一度覚えても忘れる」などのご相談は多いです。
これは文字のカタチ(字形)の視覚性記憶過程に弱さを持つディスレクシア児童が多く、カタカナの頭の中で文字のカタチ(字形)を想起⇒再認識別するプロセスの負担が大きいからと推測されます。
(ディスレクシア児童を調べた研究では、多くの児童に視覚性記憶の弱さが確認されました⇒)
カタカナの多くは「漢字」の基本パーツとしても利用されるので、カタカナ学習の苦手さは、漢字習得の苦手さの予測指標となります。
(漢字やカタカナが繰り返し書いても覚えにくい背景として、平仮名と比べて手の運動記憶イメージを形成しにくい字形である事などの理由も考えられます)


