今回は、ブルターニュ地方の大西洋岸にある小さな町、ゲランドを訪れます。ゲランドといえば、南東部のプロバンス地方にあるカマルグ湿原と並ぶ塩の産地として名高く、桃色に染まる一面の塩田の光景は、まさしく圧巻の1語に尽きますが、とはいえ、この町の歴史はけっこう古いといいます。また、この町が伝統的なブルターニュ地方に含まれることに疑いの余地はありませんが、とはいえ、現在の行政区画はブルターニュ地方とは切り離されたともいいます。テクストを読みながら、この地の歴史や町の誇る美しい光景に思いを馳せつつ、この地の特産品たる塩作りの現場を訪れ、その秘密と困難を探りましょう。

 

      À vingt-cinq mètres du sol, dans le clocheton de la collégiale voici une vue imprenable sur la mer.(地上から25メートルの高さにある、参事会教会の小さな鐘楼から見える景色は、遮られることのない、一面の海をたたえます。)

 

      Guérande est née au VIe siècle, avec l'arrivée des reliques de Saint Aubin, décédé en 550. Les habitants lui construisent alors cette collégiale puis la ville fortifiée et ses remparts.(ゲランドの歴史は、6世紀の550年に亡くなった、聖人アルビヌスの聖遺物の到来とともに始まりました。そのころの住民達は、彼に捧げるこの参事会教会を築造し、それからこの町を要塞化し、町には城壁が築かれました。)

 

      Un saint, de plus, ardent défenseur de sa terre natale, la Bretagne, et ne dites pas aux Guérandais qu'ils ne sont plus bretons.(ひとりの聖者、それ以上に、自らの生地たるブルターニュ地方を熱烈に守護する彼ではありますが、とはいえ、ゲランドの人達に、あなたがたはもうブルターニュ地方の人々ではないでしょう、などと言ってはなりません。)

 

      De la Bretagne, Guérande en a même parfois la météo. Beau temps le matin, pluie l'après-midi, le quotidien des paludiers est ainsi pimenté et ce jour-là, Lionel ne récolte pas de sel, il le protège.(とはいえ、ゲランドはしばしば、ブルターニュ地方の天気予報に組み込まれます。朝には快晴だったのに、午後には雨が降る、塩田で働く人々の日常は、かくも辛[つら]いもので、その日、リオネルは、塩を取り入れず、見守ることにしました。)

 

      La fleur de sel, parfois rose donc, c'est ce qui a attiré ce chef qui depuis un an tout juste, travaille avec les saveurs de la presqu'île guérandaise.(塩の花、それはしばしばばら色であったりするのですが、ちょうど1年前からゲランド半島の美味しい食材の数々を用いて仕事をしているこの料理長の心を引きつけました。)

 

      Guérande, une ville très agréable, qui se découvre à pied. Il faut savoir aussi regarder vers le ciel pour observer des merveilles d'architecture bretonne ou tout simplement s'arrêter au calme quand au pied des remparts une chaise longue vous tend les bras.(ゲランドは、とても心地の良い町、そして徒歩でその魅力を発見できる町です。そこではまた、必ずや空に向かって見上げることになり、ブルターニュ地方の素晴らしい建築物の数々を観察し、あるいはたんに静かな所でひと休みすることになりましょう、そんなとき、城壁のたもとのデッキチェアは、あなたのために空いているのです。)