【神戸刑務所】 懲罰により独房へ2人収容 50日間 | 考えるブログ

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独房・独居房などと過去には呼ばれていた。
現在における名称は【単独室】

その名が示すように本来は単独(ひとり)で被収容者を収容する場所だ。
【「独居監房」の略 】 受刑者を一人だけ入れておく監房。独居房。(大辞林 第三版)


単独室の広さはおおよそタタミ3畳+水回り(洗面・トイレ)約1畳
(古い建物では水回りを含めて3畳の場所もある)

2名収容ともなればそこに食事や書き物等で使用する小机と私物保管用のキャリーバッグが2つ入れられる。
布団も2組。
トイレには衝立はあるが仕切られてはいない。
懲罰中はTVや扇風機の使用は認められていない。

生活空間はひとりにつきタタミ1,5畳分。
その1,5畳の中に小机や私物が置かれる。
そのような非常に狭い空間に2人で閉じ込められ職員に絶え間なく監視され続ける。
もちろん部屋には鍵がかけられ内部からは開くことは出来ない。
トイレは仕切りがないため臭気の問題も当人らにとっては大きな苦痛だろう。
そんな狭いスペースでは布団もマトモに敷くことは出来ない。
端を折り曲げ布団を敷く。
寝返りを打つことさえままならない。
疲れた体に充分な休養をとることすら出来ない。

同室の受刑者にも並々ならぬ気を遣う。
精神は激しく疲弊。
ストレスは発散できず溜まり続ける。

だが逃げ場はない。





神戸刑務所では過去にも独居に2名収容中の受刑者同士のトラブルが殺人事件に発展した。

過去記事<神戸刑務所>同房の男が暴行、服役の50代男性死亡
 2006年5月6日17時17分更新 毎日新聞

 神戸刑務所(兵庫県明石市)は5日、服役中の50歳代の男性が、同房の50歳代の男に顔などを殴られた後に死亡したと発表した。 同刑務所によると、3日午後11時50分ごろ、男性が男に暴行を受けているのを巡回中の刑務官が発見。当直の准看護師が手当てし、意識もあり自分で歩けたため、別々の独居房に移し、そのまま就寝させた。翌朝になり、男性が起床時刻になっても起きてこないため刑務官が確認すると、布団の中で意識を失っていたという。市内の病院に運んだが、急性硬膜下血腫で死亡。同刑務所は4日、神戸地検と県警明石署に通報した。 同刑務所は収容率が120%を超えており、2人は2日から同じ独居房に収容されていた。 同刑務所は「現段階で暴行と死亡の因果関係は分からない。刑務所側の対応に問題はなかった。今後、調査を続ける」としている。【武内彩】


刑務所側のコメントでは
「対応に問題はなかった」 とのことだが
厳しすぎる神戸刑務所の受刑者に対する処遇や単独室への2名での拘禁によるストレスがこのような事件を招いた要因であろう。




先日も神戸刑務所において受刑者間の喧嘩による殺人事件が起きている。

【神戸刑務所】 喧嘩による殺人




補足
西出和彦氏による対人距離の定義によればこの独居房への2名収容の場合の距離は以下の通り。
 
会話域50cm~1.5m。
日常の会話が行われる距離である。 このゾーンに入ると会話することが強制的であるような距離圧力を受ける。すなわち会話なしではいられない
。もし会話がないときは何らかの「居ること」の理由を必要とする。


雑居房の距離感については以下
近接域1.5~3m。
普通、会話をするためにこのゾーンに入るが、会話をしないでこのゾーンに居続けることも不可能ではない。距離圧力としては微妙なゾーンであり、しばらく会話なしでいると居心地が悪くなる距離である


どちらにしても受刑者は四六時中酷い対人ストレスを感じずに生活することは出来ない。






2013/11/15 20:20  神戸新聞NEXT

 神戸刑務所(明石市)で、単独室に受刑者2人を収容する懲罰措置を中止するよう、兵庫県弁護士会は15日、同刑務所に要望書を出した。国に対しても勧告書を送った。
 同弁護士会によると2010年4~6月、男性受刑者=当時(39)=が、作業を断った懲罰などとして計50日間、3畳ほどの単独室に別の受刑者と収用されたという。
 同刑務所では06年、2人が収容された単独室で、受刑者間の暴行により、1人が死亡する事件も起きている
 同弁護士会は「トイレの仕切りもない空間に、終日2人を生活させるのは、個人の尊厳を踏みにじる行為で、非人道的」とし、国に対しては単独室の増設を求めている。
 同刑務所の谷広次所長は「単独室への2人収容は、やむを得ない場合に限って行うものと考えている」とコメントした。(長谷部崇)



毎日新聞 2013年11月16日 地方版

 神戸刑務所(明石市)の単独室に受刑者2人を収容したのは人権侵害にあたるとして、県弁護士会(鈴木尉久会長)は15日、過剰収容の解消と単独室の増設を求める勧告書を谷垣禎一法相に送った。同刑務所には再発防止を要望した。

 勧告書によると、元受刑者の男性(42)が、懲罰中など2010年4~6月の計50日間、単独室に2人で収容された。洗面部分などを除き広さ約3畳でトイレの仕切りもないといい、男性は10年5月に人権救済を申し立てた。勧告書は「緊張感や圧迫感をもたらし、心身の健康が害されるおそれがある」などと指摘している。

 神戸刑務所は「やむを得ない場合に限って行うもの。適切な被収容者処遇に努めたい」とコメントした。【椋田佳代】

〔神戸版〕