これは酷い
【暴行事件の被害者】の調べだと告げておびき寄せておきながら
実のところは【痴漢容疑】
だが実際にはこういった嘘の情報つまり【別件】での呼び出しなんて昔からある。
なかなか本件で拘束できない相手に対してよく使われる手法
ただこの場合は本人が無過失の一般人であり暴行被害の110番通報の当事者であることから考えればあまりにも理不尽
警察の不条理に耐性のない一般市民からすれば我が身に降りかかった出鱈目すぎる事実は理解不能だったことだろう
さぞかし混乱したに違いない
【暴行被害者】であるのに【痴漢加害者】に仕立て上げられる。
なんという恐ろしいことだろう
本来であれば暴行被害より救助してもらえるはずであった警察に110番通報したことによって原田信助さんの電話番号が警察の知るところとなり、警察を疑うことを知らぬ原田さんは警察に言われるがままに呼び出しを受けそして痴漢冤罪を被ることとなった。
信頼していた警察による冤罪被害に遭われた原田信助さんの絶望感は如何ほどであったか
先日ご紹介した【冤罪を訴える女性の手紙】にもあったが
【警察検察等の捜査機関】を【正義の味方】だなどと認識していればまさに青天の霹靂
あまりの混乱の中
前後不覚に陥り発作的に自らの命を絶ったとしても何の不思議もない
これは確実なる警察による殺人
母、尚美さんの無念は想像を絶する
原田信助さんの場合には一旦釈放されている
通常の冤罪被害者は身柄を拘束され続ける
警察の留置場という代用監獄で
代用監獄では衣類以外の私物は取り上げられ
常時看守により監視される
そこでは自殺する自由さえ与えられない
通常の冤罪被害者がこの原田信助さんのように一旦釈放されたのであれば
同様に自死を選ぶ者も少なからずあるだろうと推察する
本来であれば捜査機関は捜査の目的を相手に対して告げなければならない義務を負う。
だが実際にはそのような義務は存在しないが如く
警察が容疑者であると勝手に決めつけた相手の質問などにはまともな返答すらしない。
それが捜査上の定石だとでも考えているかのようだ
この場合も警察側が次回の出頭の趣旨を正確に原田信助さんに告げてさえいれば、
彼が衝動的に死を選ぶことなどなかったに違いない。
だが誤解しないでほしい
全ての捜査や法や矯正に携わる人が私の書くような人間ばかりではない。
全体の体質がこのようであるということだ
全体の同じ流れの中で異を唱えること
それは組織の中での【死】を意味する
【死】とは大げさな表現に感じられるだろうが
そういった人間は見せしめ的に閑職や退職に追いやられることなど稀ではない
職務上の【死】という意味だ
特命捜査本部の確信的犯行として
110番通報記録の内容の改ざんに始まり
曖昧な証言を行っていた女性より【被害届の提出】を受けたと事後的に調書の作成を行い
その内容も現実とは全くかけ離れた警察による【作文】となっている。
そして【被疑者死亡のまま書類送検】とは
警察の沽券に固執するあまり
死者に濡れ衣
特命捜査係までをも設置する
しかもその目的は事実の隠蔽のため
警察にとっての市民の人権・・・いや人命は一体どれほど軽いのか
死人に口なしとはいえどもやりすぎだ
いくらなんでもこのままでは原田信助さんは成仏できまい
新宿署に実在した“特命係”の闇 ― 男性憤死事件の真相を隠蔽する「特命捜査本部」とは?
2014.09.22 TOCANA
~【ジャーナリスト渋井哲也のひねくれ社会学】
都市伝説よりも手ごわいのは、事実だと思われているニセモノの通説ではないだろうか? このシリーズでは実体験・取材に基づき、怪しげな情報に関する個人的な見解を述べる~
杉下右京(水谷豊)と甲斐享(成宮寛貴)のふたりだけが所属する警視庁内の部署「特命係」を舞台にしたテレビ朝日の刑事ドラマ『相棒』のSeason13が10月からスタートする。ドラマの設定である「特命係」は、実際の警視庁には存在しない部署だ。しかし、以前私が取材した実際の事件に“特命係”が設置されていたことがある。
実際に存在した“特命係”は、「特命捜査本部」という名称で、2009年12月14日、警視庁新宿署内に“新宿署長の指揮のもと”に作られた。
しかし、犯罪捜査規範によると、こうした捜査本部は「重要犯罪その他事件の発生に際し、特に、捜査を統一的かつ強力に推進する必要があると認められるとき」に、警察本部長(警視総監または道府県警察本部長)の命により設置されるという。つまり、捜査本部を作る場合は、警視総監の命令が必要ということだ。だが、新宿署内に設置された「特命捜査本部」は、警視総監ではなく、新宿署長の命によるもの。犯罪捜査規範にはない部署だったということだ
ではなぜ、この「特命捜査本部」が突然設置されたのだろうか? そこには、警察が隠蔽する「痴漢冤罪事件」が関わっていた
画像は、故信助さんが110番通報の際に使用した携帯電話。持っているのは母親の尚美さん
中心人物の男性の名前は、大学職員の原田信助さん。原田さんは同年12月10日午後11時前後に、駅の階段で男女数人の大学生グループとすれ違った際に、「お腹をさわられた!」と叫ばれ、複数の男性たちから暴力を振るわれた。この時、原田さんは110番通報している。写真は原田さんが、その際に使っていた携帯電話だ。警察は現場に到着すると原田さんに、暴行の被害者として調書を取る、と説明し、新宿署へ向かわせた。
しかし、そこで待っていたのは、痴漢の容疑者としての待遇だった。女性が厚手のセーターの上からお腹を触られたとして、迷惑行為つまり痴漢行為があったと訴えていたのだ。
原田さんは、この件で夜遅くまで取り調べを受けた。その過程で被害者とされる女性が、痴漢をした人間と「服装が違う」と話し、また「よく覚えてない」「顔は見ていない」と大幅にトーンダウンし、被害届も出されていなかった。この時点で痴漢の容疑は晴れていた。
だが、この件は原田さんに告知されなかった。
原田さんは一旦釈放されたが、もう一度、新宿署に訪れることを約束させられた。だが、容疑が晴れたことは告知されていない。この呼び出しが、痴漢容疑のためと思い込んでいた。
新宿署を後にした原田さんは母校の早稲田大学の最寄り駅、東西線・早稲田駅ホームで転落。電車にはねられた。
自殺とみられている。
この事実は、原田さんのICレコーダーに残されていた音声から発覚する。録音は事故にあった瞬間まで記録されていた。
原田さんの母親である尚美さんは、牛込署から原田さんが事故前夜に新宿署にいたことを知らされる。尚美さんは、新宿署へ向かい、残されたICレコーダーの内容が、痴漢容疑の取り調べだったこともあり「関連があるのではないか?」と、問い合わせた。
“新宿署は容疑を告げずに連行していた。そのため、特命捜査本部の設置は、違法捜査であると指摘されるのを危惧したためではないか…”尚美さんはそう思っている。
その後、特命捜査本部では、110番通報記録の内容を一転し、女性から原田さんを加害者とする被害届の提出を受けたと変更している。さらに、供述調書によると男性が亡くなっているにもかかわらず、女性が「できれば相手の男の人とは話し合いで解決し、早く終わらせてほしい」と述べたとしている。結果、被疑者死亡のまま書類送検。不起訴となった。
テレビドラマ『相棒』の「特命係」では正義感をもって杉下らが捜査を行ない、事件を解決に導く。しかし、現実の“特命係”は、事件をねつ造し、死者にむち打つものになっている。
この事件は【新宿署痴漢冤罪憤死事件】として、遺族の母親が2011年4月、東京都に対して国家賠償法に基づく損害賠償訴訟を起こした。第一回口頭弁論は同年6月に行われ、すでに3年が経っている。だが、まだようやく証人尋問のメドがついた段階でしかない。
(文=渋井哲也)
