乳がんの抗がん剤治療は長期化しがち...
ついていけないと判断した落ちこぼれの私
癌治療が長期化すると...
乳がん抗がん剤治療中のミミポポさんが、動脈瘤破裂による出血で緊急入院しているとブログで報告しています。なぜこんなに色々大変な目に遭っているのか、がん治療医(押川勝太郎)が解説。(転記)
①乳がん治療中のミミポポさんの全経過
②なぜ色々大変な目に遭っているのか
- 癌治療は、癌細胞を選択的に攻撃する仕組みで、メリットがありますが当然正常細胞もダメージを受けます。
- 『肉を切らせて骨を断つ』戦略なので、キツすぎる治療、あるいは長期に渡る体力低下と合併症発症はある程度やむを得ないところがあります。
- しかし、癌で人生を失うリスクと天秤をかけると、副作用を承知でやるのが癌治療の本質です。
- もっと少ない副作用を求める人がいるのは事実ですが、副作用に未だ耐えられるから、癌縮小効果を求める考え方も同時にあります。
- 癌治療期間が長くなると合併症の頻度が高まる傾向があります。
◆抗がん剤の副作用は100個以上ありますが、全部出るわけではありません。
◆軽微な副作用も長期に渡ると直鉄的間接的に体力低下と合併症につながる。
③多くの癌患者が気がついていない長期治療のリスク
- 骨髄抑制の抗がん剤では骨髄がすり減って白血球回復が遅れる。
- 繰り返すCTでの造形剤使用によるアレルギー発症
- 嘔気嘔吐、食欲不振による体重減少、フレイル(虚弱)
- 制吐剤のステロイド投与の副作用による骨粗鬆症や白内障
- 検査・手術・抗がん剤によるキツさで臥床しがちで安静臥床気味で下肢筋力低下からの転倒骨折の危険性が上昇
- 目に見えない免疫力低下、体力低下、予備能力低下
- 副作用や合併症が起こること自体が、次なる合併症や副作用を起こす原因、あるいは癌治療そのものを妨げることにつながりかねない
- 7:20・・・YouTube画面を参照(体力ADLと進行がん患者の時間経過)
- 抗がん剤副作用と体力低下で免疫力や行動範囲も狭くなり余命が短くなる。
- ◆体力がなくなってくると身体を支えられなくなって横になりたくなる(臥床)⇒ADL(日常行動生活範囲)が低下あるいはPS(全体的な体力)低下⇒抗がん剤関連死率が上がり副作用が強くでる。
- ◆早期緩和治療を導入すると生存期間が延長すrすという有名な論文(小細胞肺がん患者の場合)...生存期間が長いのに抗がん剤治療階数は少ない・・・8:19
- ◆早期から緩和ケア導入すると癌治療の意味が理解できて、PSが悪化して来た時期の無理な抗がん剤を避ける判断ができるようになる。
④長期治療に降りかかる3つの問題
- 身体的影響
◆長期の癌治療は身体的な合併症のリスクを高める。
◆化学療法・放射線療法は、心肺機能の低下・
神経障害・骨粗鬆症・筋骨格系の障害・リンパ浮腫などを
引き起こす可能性がある。
◆これらの合併症は、治療が終了した後も長期に渡って続く可能性。
- 心理的影響
◆癌治療の長期化は、心理的な合併症も引き起こす。
◆多くの癌サバイバーは、不安・抑うつ・PTSD(心的外傷後ストレス障害)
再発の恐怖などの精神的な問題を経験。
◆これらの問題は、治療が終了後も持続することがあり、生活の質に大きな影響
- 社会的影響
◆長期の癌治療は、社会的な合併症も引き起こす。
◆治療による疲労や痛みが原因で、仕事や日常生活に支障をきたす。
◆治療費の負担が大きくなり、経済的なストレスを引き起こす。
⑤合併症の頻度を減らす具体的な対策
- 口腔ケアの徹底・・・癌治療中には口腔内に様々な副作用が現れることが多いため、治療前に歯科で口内のケアを推奨。口腔内の感染症や口内炎の合併症を予防
- 支持療法と緩和ケア・・・癌治療に伴う副作用を予防し、症状が出た場合にはそれを軽減するための治療法です。これにより患者の生活の質が向上し治療の効果も高まる。多機種チームが連携して患者をサポートすることが重要。もっと重要なことは患者自身が医療者に要望して自ら参加すること←←不可能に近いと思う
- がんリハビリテーション・・・癌治療中および治療後のリハビリステーション医療は、筋力や身体的機能の低下を防ぐ為に重要。治療前からリハビリを開始することで予防や回復を促進する。筋肉が少ないほど、癌治療の副作用や合併症が多くなります。
- 糖尿病などの併存疾患の管理・・・糖尿病や高血圧などの併存疾患を持つ患者は、これらの疾患の管理が重要。血糖値のコントロールや適切な薬物療法を行うことで、癌治療中の合併症リスクを減らすことができます。
- 栄養管理と運動・・・栄養状態の維持と適度な運動は、癌治療中の体力低下や合併症の予防に役立つ。栄養士やリハビリスタッフと連携して、適切な栄養管理と運動プログラムを実施することを推奨。これらの対策を実施することで、癌治療中の合併症の頻度を減らし、患者の治療効果と生活の質を向上させることが期待される。
⑥どんな心構えと対策が必要か
- 普通の癌治療医や医療者ができない深い議論と対策のレクチャーをやる。
- 『がん防災』の考え方も必須
- 対策のやる気も行動のモチベーションも高める新概念『アクティブ癌防災』
⑦動脈溜破裂を起こす抗がん剤がある
アバスチンAVASTINが要因とは言えないが、治療は上手くいったが治療後に動脈破裂というリスクは0.1%未満なので神経質にならなくなくれても良い。血圧を上げる作用がある。傷が治るのを遅めになる作用がある。・・・動脈が変形しやすくなり瘤を作りやすくなる。治療が長期化することで体力の予備能力が低下しているのでこういう副作用は出やすいと一般的には言われている。
★まとめ★
- 長期の癌治療はどうしても合併症を起こしやすくそれが不利になる。
- 癌のステージや総量が増えるほど治療が長引き不利になるので遅らせることは良くない。
- 癌治療はアクシデントも前提で治療するものだが、事前に避けるための工夫は患者側にも出きることがある。
🦆🦆🦆🦆🦆またね♪🦆🦆🦆🦆🦆