ジム・ロジャーズ氏:中国とインド、債券、株式などでコメント(3) (ブルームバーグ)
ジム・ロジャーズ氏:中国とインド、債券、株式などでコメント(3) (ブルームバーグ)
2006年11月2日(木)00時06分
11月1日(ブルームバーグ):1970年代に投資家ジョージ・ソロス氏とヘッジファンド「クオンタム」を共同創業したジム・ロジャーズ氏は10月31 日、中国や債券、株式相場について次のように語った。ロンドンで開かれた商品投資に関する会合で講演した。
◎中国の成長について: 「中国の奥行きの深さを完全に理解している人はほとんどいない。中国人ですら理解していない。英国が19世紀、米国が20世紀にそうだったように、中国は次の偉大な国家になる。中国人は世界で最も優れた資本家だ。所得の 35%以上を貯蓄や投資に充てている。米国の貯蓄率は1%に満たない」 「今後の道のりには障害もあるだろう。英国や米国もそうだった。中国では不動産バブルが見られ、数多くの投機家が破産している。中国で混乱があった時は買いだ。混乱は一時的なものに過ぎない」 「子供と孫に中国語を教えなさいというのが、わたしからの最良のアドバイスだ。身につければ最高の技能になる」
◎米ドルについて: 「ドルは世界の為替取引を媒介する通貨だが、その状況には変化がみられている。かつて最大の債権国だった米国も今や最大の債務国になった。米国の対外債務は1年3カ月ごとに1兆ドルずつ増えている。米国の敵の多くはこの現状を食い物にしようとしている。米国の友人でさえそうだ。深刻な問題だが、誰も対処していない」
◎債券と株式について: 「1980-90年代には大きな債券ブームがあり、2003年にピークをつけた。債券相場は引き続き頭打ちの状態にある。私なら投資はしない」 「株式相場も1980年代と1990年代に大きなブームを迎えたが、それも終わりだ。伝統的なバリュエーション評価は、正当性が証明され、西側諸国の株式相場がピークに達したことを示した。株式市場から抜け出す時が来た。今後数年間はレンジ相場が精一杯だろう」
◎商品について: 「商品は現在、強気相場となっている。大抵の人は商品を分かっていない。 25年前、投資信託やユニット型投信が理解されていなかった。株式市場すら、 25年前にはさっぱり分からない人が多かった」 「歴史的にみて、商品の強気相場は長く続くだろう。商品相場が上昇すれば株式相場は軟調になり、その逆もある。これは需要と供給の問題だ。90年代、ハイテク関連株への投資を勧める声があちこちで聞かれた。そのころ、砂糖への投資を語る者はいなかった」 「米国で最後に精錬所が開業したのは1969年だ。1970年代より前に発見された油田は、アラスカやメキシコ、北海油田もすべて今では衰退の道をたどっている。英国は25年にわたり原油輸出国としての役割を果たしてきたが、今後輸入国に転じるだろう。インドネシアとマレーシアも同じだ」 「油田と鉱山はここ25年枯渇に向かっている。供給は落ち込む一方で、需要が高まっている。アジア諸国が25年間急成長しており、商品は前途遼遠だ」 「私は1998年8月1日から自らの商品インデックスを開始し、以来それは231%上昇した。今後もさらに上昇するだろう。大半の人は商品を購入せず、株式を買っていた。商品はまだ極めて初期の段階だ。農家や木材伐採業者、鉱山業者は富を築くだろう。対米同時多発テロの後にみられたような後退期もあるかもしれない。世界中に株式が多くあっても、商品は十分ではない。西欧諸国の株式と米ドルから資金を引き揚げて、商品を買うべきだ」
インドの経済成長について: 「私はインドを好んではない。単に、インドが今後うまくいくとは考えていない。同国政府は、優先事項は金融市場ではなく国民だと明言している。外国からの資金流入もピークに達しつつある。インドはインフレの問題も抱えており、政策金利は何度も引き上げられた」 「現在かなり多くの問題がある。インドは資本家や外国の小売業者を好まない。ウォルマート・ストアーズやケンタッキー・フライド・チキンなどの中国出店状況とインドでの店舗展開を比較すれば分かる」 「インドには極めて賢明で有能かつ成功した人物がいると思う。私ならその人達に投資する。しかし、インド全体となると、逆風は免れないだろう」