
緊急事態宣言時に断捨離に挑んだが、思うほどスパッと捨てられず、昔を懐かしむ時が流れたに過ぎなかった。
なかなかモノが捨てられない自分に、ため息が出る。
今、色々な「モノ」の取捨の判断を迫られている。
すべてを確保保管し守りたいが、それが出来ないのであれば、何を残すか?
その優先順位が気になる。
この「モノ」が「人」となると、これは深刻な問題だ。
順位が上位ならば安心だが、下位となると、頭を働かさないと捨てられる。
能楽師はこれまで幾度となく危うい生存の危機を乗り越えて来たが、それは先人達の知恵と大きな決断力があったからだろう。
今、新型コロナウィルスの危機を乗り越えるには、我々能楽師は何をしたらいいのか?
国や団体に頼る努力も一つの対策だが、他に何が大事なんだろう?
私はどうしたらいいのだろう?
何が足りないのだろう?
と、空っぽの頭を振って考えていたら東京都が
「自粛から自衛」
だって。
室町時代末期から江戸時代、ご一新があって近年迄、そうだ能楽師は自身「自衛」の精神で生き抜いてきた。
三密が勧められている今、
「ヒト」と「ヒト」が離れろ!
との要請には逆らってしまうが、私は一能楽師として意見を言わせてもらえば、「 能は人と人の密なる繋がりで出来ている」と信じている。
能楽師が舞台で離れていては、良い能は成立しない!
世間から何を言われても、この自分の主義主張は捨てない。