「能面のような表情・・・」
このような表現、まだ使われているのだろうか?

能面は無表情ではない、
色々な表情を見せてくれる。

少し上に向いた状態を
「てる」
といい、晴れた気分に見えて

少し下にうつむいた状態を
「くもる」
といい、暗い表情に見える。




演者は「てり」もせず「くもり」もしない、中庸の状態を良い具合の「ウケ」と呼び、それを終始保ちながら舞台を勤める。

さてこの「ウケ」だが、残念ながら演者自身では決められない。
信頼出来る先輩や仲間に見てもらい、良いウケ具合は決まる。

さて、これからが本題だ。
この「ウケ」
私は真正面から面を見て判断しているが、喜多流でこれはかなりの少数派、大半は右側面や左側面に廻って見ている。

ズバリ言う、
「それじゃダメでしょ!」

理由は簡単。
左右から見る表情はそれぞれ違うから。
それほど能面の表情は豊かなのだ。