
第101回粟谷能の会の当日を迎えた。
「能『卒都婆小町』を勤めるにあたり」の更新も、これで終わる。
今、演能を前に、この能は深草少将の復讐劇とも思えて来た。

小野小町は昔、深草少将に
「会いたければ、百夜通って頂戴」
と交換条件を出して弄んだ。
心の底では
対象外!
あり得ない !
絶対無理!!
と思っていたのに。
これはお遊びが過ぎた、良くなかった。
案の定その報いを受けることになる。

思いを遂げられずに死んだ少将の怨念は、たとえ老婆となった小町であっても容赦なく攻め続ける。
自分と同じ苦しみを小町に与え、苦しみを共有して気を晴らしているかのように、取り憑いては離れる。
命絶えない程度に加減して。
少将が小町から離れた時、ふと小町は思う。
「このような報いを受けると言うことは、私はやはり後世を願うべきなのね。
そうか、小さな善いことを積み重ねて大きな功徳をして、仏身となろう!」
と仏に花を手向け悟りの道に入ろう、と小町は拝みこの曲は終わる。
さて、ご覧になる方はこの最後をどう思われるだろうか?
小町さん よかったね!
とエールを送るか
う〜、やはり小町さんには悟るのは難しいかもね、
と悲観的に思うか
そのお答えを皆様にお考えいただけるように、精一杯勤めます。
オヤジさんも観てて下さい、ね。
文責 粟谷明生