全米オープンの3回戦でジョコビッチにまずまずの試合をしながら勝てなかった錦織圭。

あのジョコビッチ戦は、今年の錦織圭としては精一杯の試合だろう。
フィジカル的に精一杯やった結果で、ジョコビッチには1セット取られても、ペースを上げ下げする余裕があった。

しかしその大きな壁も、年間グランドスラムがかかった決勝で、若手一番手のメドベージェフにストレートで負けた。
全米オープンは、2年連続でビッグ4以外の優勝者となって、やはりそろそろ主役交代の時期が来たような雰囲気で終わった。

今の時点で男子シングルスの実力トップ5は、

ジョコビッチ  
メドベージェフ
ズべレフ
チチパス
ルブレフ(或いはベレッティーニ)

が少し抜けているか。
あとはベテランから若手まで文字通り戦国時代で
誰にもグランドスラムで勝つチャンスがありそうだ。

その中で、今年復活を賭けた錦織圭。
ここまでは正直良く戻してきたなと思う。
ツアーではドロー運が悪く(ノーシードだから仕方がないが。。)トップ5に早い段階で当たることが多かったのは仕方ない。
ジョコビッチ  と2回、ズべレフと2回、ルブレフと1回。
なので、今年の勝率が今ひとつなのは仕方ない。
しかし、そうしたトップ選手と対戦しても互角に近い戦いが出来るところまでテニスが戻ってきたのは確かだし、ネットプレーも進化している。

フィジカルさえ余裕があれば、もっと勝てたと誰もが思う。ジョコビッチのように、3セットなり5セットなりを俯瞰してギアをコントロールする力が錦織圭にあれば、強豪相手でももっと勝てるはずだが、、、

さて、錦織圭の2021年も残り僅か。
とりあえず来週からの
ATP250 サンディエゴ・オープン
ATP1000 BNP パリバ(インディアンウェルズ)
が出場予定。
その後のヨーロッパインドアシリーズには出るのかどうか分からない。
インディアンウェルズ で今年は終了、もあり得る。
私としては、今年は錦織圭としては手ごたえが得られたシーズンだと思うので、
今年のシーズンオフにもう一段上の課題に取り組んで、2022年の全豪オープンでもうワンステップ強くなった錦織圭を見せてくれることを願ってやまない。
若手トップは確かに強くなった。しかし来年はまたフェデラーもナダルも戻ってくる。錦織もマレーも復活した。
ベテラン勢の逆襲も見てみたい。