ちょっと死んでくると言った
両手を広げてみた
あまりにも
殺伐とした空に
後ろ手を引く君を感じた
身を委ねることも出来ず
ゆらゆら
ゆらゆら
ねえ
僕の意思は何処
僕の意識は何処
僕の意見は何処
僕の存在は何処
泣くことは嫌いだから
僕に涙腺は要らない
見ることは苦しいから
瞳は要らない
聞くことは怖いから
鼓膜は破って
考えることは
切なすぎるから
僕は居るだけの存在になる
(( ちょっと、
死んでこようかな ))
「 いってらっしゃい 」
右手を振って笑う君は
辿り着く場所を知っていて
僕はなんだか
寂しくなってしまった
泣きたくなってしまった
どうしてだろう
僕は、
(ただ気づいて
欲しかったのかもしれない)