エンディングノートセミナーの後、よくある質問に、
書き直すときは、どうしたらいいか? という質問があります。
エンディングノートは、一生完成しないのが特徴で、
一度書いたから 終り ではないのです。
常に、考えや、思い、状況、環境が変化しますので、
その都度、変更や、書き直しが必要になります。
いわゆる更新ですね。
あたりまですが、10年間更新せずにそのまま亡くなると、
そのままノートの情報も残ります。
家族はその10年前の情報を最新情報だととらえてしまうので大変です。
そこで、
パソコン(データ)でエンディングノートを書けば、
更新も上書きも超楽じゃん?
とか よく言われます。
たしかに、そうかもしれませんが、
私は専ら手書き推進派なのです。
セミナーでは、手書きしかススメません。
書き直し。
どんどん すればいいと思います。
二重線の訂正だろうが、黒塗りつぶしだろうが、
どんな姿でも、家族のことを大切に思い、悩み、幸せを願い、
そして、書き込む一文字一文字は、
フォントとは迫力が違います。
手書きの場合、最初は、元気な字かもしれません。
それが、年を重ねるごとに、筆圧は衰え、
徐々に薄く、元気のない字になっていきます。
ある時は病床で、はたと思い立って、ペンを執るかもしれません。
その時は、もう何が書いてあるのか読めないかもしれません。
でも、そんな状態でも、
なんとか家族に大切なことを伝えたい一心でノートに記したその文字は、
想いをはるかに超えた形となって、家族へ届くのです。
そんな家族への思いが、手書きでは伝わるのです。
下手な字でも懸命に伝えようとしたその姿勢。
動かない手を必死で動かして、何を伝えたかったのか。
それをわかってあげられるのは家族です。
書くのが面倒、更新が面倒、そんな話も良く聞きますが、
そんなことはありません。
大切なことなんですから。 更新することぐらい大したことありません。
毎日ごはん食べるようなものです。
書くことで、いろんな感覚が目覚め、方向性が見えてきます。
よりよい充実した、心豊かな人生を家族と送るためには、
家族に対する そのくらいの努力は当たり前です。
自分の生き様を記し、将来を展望し、希望を家族に託す。
そんな魂のノート、皆さんは書いてますか?
相続書士® 青木克博