二夜連続で見たが、面白かった。松本清張の帝銀事件に関する著作を若いころ呼んだが、GHQがなぜ犯罪者までかばうのか、今一つ理解できなかった。


しかし、GHQと旧陸軍731部隊や登戸研究所など化学兵器開発関係者らとの間で密約があり、公開されたGHQ文書の中に、これら関係者の犯行をにおわす記事にストップをかけろと指示したとの記述があることが分かった。


さらに、犯人として逮捕された故平沢貞通氏が、供述し、毒を飲ませる手順などを記録したビデオが公開になり、生き残った事件の被害者の証言と全く異なることが明らかになり、平沢氏の冤罪は明確になったと思う。


化学兵器開発関係者とGHQを結びつけたのは、番組にも取り上げられた旧陸軍の有末精三と服部卓四郎だと思うが、服部は戦前に日本が英米と開戦するよう煽りまくり、敗戦になるとGHQに協力し、勤務するという節操のない人物だ。一緒にGHQに勤務する旧海軍関係者に、自慢げに太平洋戦争は俺が起こしたと、うそぶいていたと言う。


GHQも日本も、こういう人物を不問に付してしまった。ドイツは先ごろ、90歳を超える女性が、強制収容所で秘書をしていたとして、告訴され、刑が言い渡された。日本の戦争や戦争犯罪に対する姿勢は、なんと緩く、甘いことか。


本来なら、731部隊の石井部隊長以下、人体実験をしていた連中は罪に問うべきなのに、見逃している。


また、GHQの方針にさからってでも捜査すべきであるか、それができなければ、犯人不明とすべきなのに、無実の人間を死刑囚にしてしまった。


こうしたことを考えると、日本人は大いに恥じなければならない。もちろん、自分もだ。