今日、特別養護老人ホームに行くと、父がベッドの手すりに手をかけて、トイレに行きたいと言います。私や家族が行くと、毎度のことです。声は、今日は聞き取れました。

介護士の小柄な女性に言うと、さっき、オムツを換えたばかりだそうです。介護士とはいえ、小柄だからトイレに連れていくのは無理だから、したいならオムツにしてほしいということでしょう。まあ、仕方がありません。トイレに行きたいというのは、もう無理なのです。

部屋に戻って、さっきオムツを換えたばかりだそうじゃないか、したいんだったらオムツのまましていいよ、僕はよう連れてかないよ、と言いました。

僕は無理だと言うと、あかんのやな、と言いますので、「俺は66 歳だよ。もうすぐ70。もうできないよ。こういうことは、若くて体力があって、やり方を学んだ人じゃないとできないよ。俺がやると、転倒するよ。そうなれば、また骨折だよ」と説明したら、だまりました。

ええかっこしいで、介護士にトイレに行きたいと言えないので、私が行くたびに、ベッドに手をかけ、トイレに連れていけというのです。いい加減にしてほしいと、正直頭に来ました。死んだ母は、まだ家にいて、父がこれほど悪くない時に世話をしていましたが、自分が病気になって、ようやく父の介護から解放されたようなものです。

長くいれば、また同じことの繰り返しになるので、もう行くよ、と行って、部屋を後にしました。可哀想な気もしますが、介護士に何も言わなくと、家族に甘えているのだから、仕方ありません。本当は介護士に言ってくれて、連れて行ってくれればそれでいいし、はっきり、できないのでオムツにしてとか言われれば、自分の状況がどんなものか分かるのでしょうが、それが言えないから、私にしわ寄せが来て、面会の度に私から介護士にお願いしてました。

しばらく特養に行かず、介護士に任せようかと思っています。他の人の家族は、私ほどの頻度じゃないので、それもあります。

私が施設に入ったら、家族には、そんなに来なくていいと言うつもりです。