三笠宮崇仁殿下がお書きになった「帝王と墓と民衆」の本の中に「わが思い出の記」という文章があり、中国派遣軍参謀として、南京にいた時のことが書かれている。

その後出された「古代オリエント史と私」には、さらに詳しくお書きになっておられる。

「ある青年将校ー私の陸士時代の同期生だったからショックも強かったのですーから、兵隊の胆力を養成するには生きた捕虜を銃剣で突き刺させるにかぎる、と聞きました。また、多数の中国人捕虜を貨車やトラックに積んで満州の広野に連行し、毒ガスの生体実験をしている映画も見せさせられました。その実験に参加したある高級軍医は、かつて満州事変を調査するために国際連盟から派遣されたリットン卿の一行に、コレラ菌を付けた果物を出したが成功しなかった、と語っていました。
『聖戦』のかげに、じつはこんなことがあったのでした」

南京虐殺はなかった、日中戦争・太平洋戦争は聖戦だった、日本を悪くいうのは自虐史観だと言って、嘘ばかり言ったり、書いたりしている人たちは、宮様の証言をなんときくのでしょうか。