なぜだか、深夜、私の後をついて回るんですよ。下に下りて行かないと、2階の事務所までやってきます。そして、しばらく中にいますが、ドアを開けてやって、


 「出ないの?」


 というと、出ていきます。ですが、しばらくして、また戻ってきます。


 いよいよ寝る時間になって、抱きかかえても、抵抗はしません。むしろ、のどをグルグルと鳴らしています。嬉しいのが、はっきり分かります。


 ですが、ベッドに中に入れると、いちおう、猫パンチを食らわせてくるので、ベッドに入っても両足を持って、そういうことをさせないようにします。


 このところ、


 「ダメだよ、猫パンチは」


というと、いうことも聞きます。でも、数少ないですね。


 それで、顔を遠くにして、パンチを避けます。そうすると、今度は私の腕にかみついて、後ろ足で何度も蹴りあげるのです。噛まれて、それで回転足蹴(私が名づけました)にされているわけですから、痛くてたまりません。


 「痛い、痛い。止めなさい」


と大きな声を上げると、多少やまりますが、一番効果があるのは、布団をかぶることです。そうすれば、とたんに、抵抗を止めます。しかも、私の脇の下に、ぴったりと顔を摺り寄せてきて、脇の下に顔をうずめるのです。そして、前足を、私の腕に絡ませてきます。


 もちろん、のどは、最大限にグルグルと鳴らしています。


 まったくもう、最初からすんなりそうしていればいいものを、一応、嫌だ、嫌だという格好をするわけです。


 若いころは、そうだとはしらず・・・いや、私のことはどうでもいいです。


 こういう姿を見ていると、やはり、人間の女性も動物のメスも同じなのかなあーなんていうと、袋叩きにあいますかねえ。すみません。そんなこと思ってませんよ。本当です。あれ、そうじゃないか。ウソです。ウソ。いや、違うか。本当です、本当。



チャッツワースの庭にて

チャッツワースの庭にて

 チャッツワースの庭にて


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