新橋演舞場の十二月歌舞伎夜の部、籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)と奴道成寺(やっこどうじょうじ)でした。
籠釣瓶・・・は、吉原の廓話で、最後は悲劇に終わるのですが、吉原の風俗などが知れて、面白かったです。でも、この時代の芝居は、こういう話の最後は刃傷沙汰なんですね。現代では、まあ、たまにあるけど、普通はちと考えにくいです。
廓と一緒にしてはいけませんが、たとえば客がキャバクラの女性に惚れたが、キャバクラの女性には男がいて、その男から、客に冷たくしなければ別れると言われて、客に冷たく当たる。客は、このキャバクラ嬢のことを自慢して、知り合いに自慢したくて連れてきたが、冷たくされる。それで、数か月たって、そのことを恥をかかされたと思って、刀を持ってきて女に復讐するーなんて、考えられませんよね。
「あれ、こいつ、今日はご機嫌斜めだな」
と思って終わりでしょう。たとえ、彼女と一緒に同衾したとしても、そんなもんじゃないですか。えっ、違うって?まあ、それほど惚れた女性ならそうかもしれませんね。でも、たいていは、そうでしょう?
江戸時代は、今ほど娯楽がないから、男女ともあまりに一途だったんでしょうかねえ。でも、観ている方としては、面白かったですね。
来月も、義経千本桜などを見に行こうかな。
それにしても、座席が悪くて、痛くて痛くて。一緒に行った先輩も、それだけは閉口したみたいですねえ。
歌舞伎見て それにつけても 尻の痛さよ・・・字余り。