亡くなったからではない。今、WOWOWプライムでやっていたが、素晴らしかった。最初の方の面白おかしく演じていた芝居が、最後のころには、非常にシビアな芝居になっている。その持って生き方がうまい。


 この人は、やはり多芸多才の人だったと思う。男役でも女形でも、喜劇調でも悲劇調でも、和事、荒事でもなんでもござれーという感じだ。これも、研鑽のたまもの、練習と人の心理の分析とを芸事で結びつけて、演技は、歌舞伎の世界ではあるが、作らず、自然体で、それでいて、柔軟でもあるにも関わらず型を崩さず、基本的なところを守っているーそういう風に感じた。


 すばらしい名優だった中村勘三郎、すごいとしか言いようがない。


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