今年も蛍の季節がやって来ました。私たちが子供の頃は、この時期の風

物詩のように、夜ともなると近所の子供たちが、手に手にナタネ殻でつくっ

た捕り竿を持って、川辺に集まる姿がありました。口々に大きな声で「ほっ

ほっほーたる来い、こっちのみーずは甘ーまいぞう、あっちのみーずは辛

ーらいぞう、ほっほっ ほーたる来い・・・」と歌いながら川岸を駆け巡り、暗

闇に黄色い光の糸を引き舞い飛ぶ蛍を追いかけ、捕えた蛍をまるで宝石

を扱うようにそう~っと虫かごに入れたものでした。30分も走り回っている

と、蛍草を敷き詰めた虫かごには、何十匹もの蛍が入り、競争のようにし

て淡い光を点滅させていました。私たちは、おぼろに光るり虫かごを、まる

で戦利品を胸に凱旋する兵士のように、誇らしげに腰に下げそれぞれ家

に持ち帰りました。霧吹きで蛍草に湿り気を与えて軒先に置いた虫かご

が、闇の中でぼんやり灯る光景は、子供心に夢とやすらぎを与えてくれた

ものでした。 


 あれから50年、蛍の幼虫が成長する猫柳や河樹が生え茂る川岸の土盛

堤も、今や立派なコンクリート堤防に変わり、除草剤や色々な殺虫剤の影

響もあってか、田舎と言われる私たちの町でさえ、蛍の住む環境はことご

とく壊されてしました。乱舞する昔のあの光景はもとより、一匹の蛍さえ目

にしなくなって久しかったそんな数年前、家の周りをふんわり舞う数匹の蛍

を目にしました。それは、昔の光の乱舞の光景とはまるで雲泥の差ではあ

りましたが、子供の頃の嬉しい夏の世の風物詩を思い起こすには十分な

光の舞いでありました。環境への配慮が少しは効き始めたのか、生き物の

持つ豊かな生命力のお蔭なのかはよくわかりませんが、私はその愛おしく

もか弱い光の流れに、私の幼い頃の懐かしい思い出を重ね、時の経つの

も忘れいつまでもいつまでも眺めていたものでした。

 

 そして数年前、私は偶然村はずれの山道の一角に乱舞する蛍の姿を見

つけることになります。それは、慣れない山仕事が手間取り、帰りの時間

が大幅に遅れてしまったその日、車が通るには限界とも言える程の暗く細

い山道を、そろりそろりと慎重に慎重に運転しながら山陰を回り込んだそ

の時、私の目に飛び込んできた光景は、かって見た乱舞ともいうべき光の

祭典でした。思わず車を止めエンジンを切って時の経つのも忘れ、その光

景に見入りました。山から集まる水が山裾に清流となってサラサラと音を

立てて流れていました。孫達ににこの光景をみせてやりたい、そう思った

私は翌日4人の孫を連れてその「蛍里」へ向かいました。点滅さす車のフラ

ッシャーを目掛けて集まってくる蛍は、孫たちの衣服に何匹も止まり、窓開ける車の中に飛び込んで来るものもありました。キャーキャーと言って喜

び、蛍の歌を大声で歌う孫たちの姿を見て、この孫たちのためにもこのよ

うな自然は残してやりたいと願う私でありました。


 それから数年、私や私の家族はこの「蛍の里」の光の祭典をこよなく愛し、孫達や近しい人に呼びかけ楽しんでいました。にそして昨年、その事

件が起こりました。何とも悪夢ともいうべき出来事でありました。


 仕事の暇つぶしにこれを書いていました。しかしながらあまりにも長くなり

ましたので、この続きはまた後日・・・・・。

息子の嫁が、「1週間早いのですが、父の日のプレゼントを・・・」と小さな小箱を持ってきて・・・。「何故1週間早いのか・・・?」、といぶかる私に、「彼が今日明日中に渡しておいて、と言うものですから・・・」と、何やら意味ありげに笑う嫁。包み紙を開けると、黒く光るシックなカフスが。その粋な色合いに目を細めて見入っていると、「彼が今週の木曜日出張だそうです・・・・ですので・・・・」、そう言ってイソイソとその場を後にする嫁。「ありがとう・・・よいものを済まなかったなあ・・」、と胸詰まらせながら言う私の胸に、やや不吉な予感が・・・。父の日に出張で留守にするから、という訳ではないのに何故今日か??と割り切れぬ疑問が・・・・。そういえば彼等から貰っ今年の誕生日プレゼントのアルマーニのネクタイも、私が1回使ったきりで、後は息子の常用ネクタイに。また海外出張から「お土産!!」と言って持ち帰ってくれたカルダンの名刺入れも、私が使う間もなくケースに入ったまま、「ちょっと借りるわっ!」と言って持ち去ったまま返却の気配さえなく・・・。「おおっ、これかっ!!」と、ハタと気づく私に、我妻は「今週の木曜日に使うのなら、次の日曜日の父の日では間に合わんわなあ・・・・」と納得顔。そしてまたまた妻曰く、「プレゼントの購入費用は家計から。それで自分の気に入った物を手に入れておけば、とりあえずプレゼントしたという事実は残るし、自分の小遣いは減らへんし、すべてまるーくおさまるの!!」。 いくら、まるーくおさまるのっ、と言われても、 なぜか納得いかない私なのでありました。

ことのなりゆきでプログ!!とやらをひらいたけれど、なにをかいたらよいんやろ????