げいじゅワールド -2ページ目

げいじゅワールド

ソラリスです

このお話は/

ゼツハ地方ハツネタウン。
この町に住む1人の少年シアン。
彼は10歳の時地方を廻り、チャンピオンになった。
しかし、地方の外で行われた大会にてレッドという少年に負けてしまう。シアンは彼に言われた通りライバルという存在を作るためもう一度地方を廻ることとなった。
そこで、シアンはマゼンダ、ビリジアン、バイオレットと出逢う。
この話はそんな主人公シアンとビリジアンという女の子のお話。
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得ようとして/

初めて彼女と会ったのはヒフリシティにあるスギ博士の研究所の庭だった。
彼女はマゼンダという幼馴染みの男の子と共に襲ってくる人とポケモンから研究材料のたまごを守っていた。
俺が助けようと思った時、2人のたまごが孵り、イーブイが誕生した。
それでも人付きであるポケモンの相手は難しく俺が割って入りその場を治めた。
「君たち、大丈夫だったか?」
「ああ、ありがとう。君は?」
まず喋ったのはマゼンダだった。
彼は後に知ることになるが、過去に重傷を負わせられたらしくポケモンが苦手だった。
今となっては本当に苦手なのか分からない位だがな。
「僕はシアン。たまごが孵ったんだ、早く研究所に行こう。」
研究所内では俺は僕と言うことにしている。どうでもいいが。
研究所に行くと、博士が待っていた。
そしてイーブイを見るなりポケモン図鑑を差し出した。
この地方で図鑑を持っているのは俺だけだったからこれはチャンスだと思った。
俺はすぐさまマゼンダをライバルという存在にしようとした。
彼はのりやすい性格なのか許可を出してくれた。
ここで彼女と目を合わせ話すことは無かった。
それからしばらくしてサザヌキタウンでバイオレットと出逢うことになる。
彼…いや、彼女は幼い頃から独り身で育ってきた。
友達は男ばかりで女の人が苦手だった。
俺が知ってる人の中でもとても好戦的なほうだ。
ここで俺と彼女は初めで言葉を交わす。
「シアン?シアンなの!?」
「えっなに?いたら悪いの?」
こんなたわいも無い会話でさえ、今では濁りのない言葉に思える。
ここで俺はマゼンダにバトルを申し込む。
そこであの力を使ってしまった。
俺のエース、ヨノワールのノワジャンが俺の意識を乗っ取り、空中戦をするマゼンダに向かって技じゅうりょくを使う。
するとマゼンダとマゼンダのエース、チルタリスは地面に叩きつけられる。
用があったとはいえやり過ぎてしまったと思う。
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得たものは/

それから色々あって俺はモエギシティでビリジアンと再会する。
この頃三人旅は終わり、三人とも別々の道を歩いていた。
しかしビリジアンはこれから何をしていいのか分からずに悩んでいた。
俺は悩んでいる彼女にジム戦を勧めたのだが、これが彼女の違う一面を見るきっかけとなる。
彼女は普段とても大人しく一言で言うとお淑やかな姉という印象だったが、戦いでピンチになると、焦りすぎて危険な戦い方をするのだ。
俺は唖然とした。彼女がこんな戦い方をするのか、という事と同時に彼女のエース、キレイハナの存在に。
俺は5歳の頃に親友だったイーブイを殺されたことがある。
イーブイにはどくのこながすり込まれたはっぱカッターが数カ所に刺さっていた。
彼女のキレイハナの攻撃はイーブイにしていたようにはっぱカッターを刺すものであった。
さらにどくのこなという技も覚えさせたままだった。
「まさか、な。」
今でもこれが嘘だったらと思う。
それからジム戦に負けてしまった彼女とこれからの話をした。
「ねえ、シアン。私今までマゼンダがいることが当たり前になってて。別々になってやっと気づいたの。私、彼に依存してた。」
これを聞いて、俺って二人の馴れ初めもなにも知らなかったんだなって思えた。
それから彼女は続ける。
「でもね、今日貴方が話に付き合ってくれて分かったの。過去にとらわれず新しい事に手を出してもいいじゃないって。」
俺はこれが、自分に向けられた告白だとは気づかなかった。それどころか
過去にとらわれず…?忘れろって言うのか。あの恨みを
新しい事?図々しい。面倒なヤツ
お前が俺の親友を消したんじゃないか。
俺の中で憎しみと怒りが渦を巻く。
まだ彼女がやったと決まったわけでもないのに。
「ありがとう、シアン!」
俺は彼女の呼び掛けでわれに帰る。
「あっああ、ありがと…う?」
状況が呑み込めず愛想の無い返事を返す。
「?どうしたの。」
「いや、なんでもねぇよ。」
そうだ、まだコイツが、彼女がやったと決まった訳ではないじゃないか。
それなのにありもしない恨みを向けるなんてお門違いだ。
「だからね。私まだ一人で旅することにしたの。」
「…そうか。」
そうだ。こんな大人しく、優しいやつがあんなことする訳ないじゃないか。
それに、俺は少しだが彼女に惹かれていた。
誰にも惹かれることも無かった俺が。
俺はライバルを作るためにこの旅を始めた。
でも、ライバルよりも必要だったのは本当の友達だったのかも知れない。
俺は強くなりたい、強くなりたいと願うだけで、人と仲良くなろうとはしなかった。
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失うもの/

そして俺はプリズムゲートという場所で真実を知ることになる。
思っていたとおり、イーブイを殺したのは彼女、ビリジアンだったのだ。
「そ、そんなの嘘に決まってる!」
言葉ではそういうものの心では
憎しみと
怒りに加え
悲しみ
虚しさ
僅かな希望
初めての何かが崩れる音
それぞれが大きく渦を巻いていた
俺は彼女に尋ねる。
正直に言ってくれ。嘘だと。
俺の期待に反して彼女の返答は自分がやったというものだった。
憎しみがこみ上げてくる感覚が分かった。
しかしだからといってどうしていいか分からないのがこの時の現状だった。
混乱していた俺は、彼女を守ろうとするマゼンダの身体をサクラビスのラビジャンで締めあげ動けなくした上で彼女に迫る。
「いやぁああああ!!!」
もちろん彼女はその場から逃げようとする。
彼女が逃げたことで俺はこの場を諦める事が出来た。
この事がきっかけでマゼンダは手持ちを全て逃がし、実家に帰るほど追い詰められたそうだ。
「これからどうしようか。」
今から守るべきものを救ったところできっと消されるのは時間の問題だろう。
「愛って…何だったんだろうな。」
ふと出た言葉だった。
正直俺は愛とかまだ分からないやつだった。
「愛していたものの為なら友達も断ち切るべきなのか?」
俺がこの時言っていた愛していたものはあの日殺されたイーブイのことだ。
今思えばビリジアンに復讐する事なんてイーブイが望むわけない。なのに俺は勝手にイーブイが復讐望んでいると勘違いしていた。
「ノワジャン…!」
俺が名前を呼ぶと、ふっ…と黒い影が現れる。
「教えてくれ…イーブイは…どうして欲しいといっている?」

ヨノワールは霊界と通信できる力をもっている。俺のノワジャンもまた同じく霊界と通信することができる。
ノワジャンとイーブイの通信が済んだと思い、答えを聞いてみる。
「…そうか!」
俺はイーブイの言う答えを聞いた。
そして、再びプリズムゲートに向かった。
そこには幻獣、プリズムを呼び出すために用意されたものがたくさん並んでいた。
俺は敵を引きつけるためにそれらを破壊して回った。
たまらず敵のしたっぱや幹部たちが動く。俺はまとめてかかってきても前に倒したヤツらだったから簡単に勝てると思っていた。
しかし、俺が油断した瞬間にシュバルゴという鋭い槍を持つポケモンに俺は胸を貫かれてしまった。
(ここ…までか…!?)
俺はその場で気を失ってしまった。
どれだけ意識が飛んでいたのかわからなかったが俺が意識を取り戻した時、ビリジアン、マゼンダ、そしてバイオレットの3人がその場にいた。
そしてシュバルゴに貫かれた胸にはバイオレットのスカーフ、マゼンダの服の切れ端がそれぞれ巻かれていた。
「やあ、大丈夫だったかい?」
俺が目を覚ましたことにマゼンダがいち早く気付き、話しかけてきた。
「お前ら、なんで…。」
「なんで戻って来たかって?俺達はな、決着をつけずにおもうようにされるほど、優しくはないんでね!」
俺の言葉を遮りバイオレットが答える。
確かに俺達全員が敵の幹部4人と対決し、全員まともに決着がつかずに終わってしまっていた。
既に彼らは幹部と対峙し、全員を倒していた。
「…シアン。」
そこで、ビリジアンがか弱い声で俺の名を呼ぶ。
「…なんだよ。」
俺は少し不機嫌そうな声で答え、胸の痛みをこらえ、立ち上がる。
「…私ね、あれから考えたんだ。あなたに許してもらうにはどうすればいいのかって。本当に、いろいろ考えたの!」
「それで?」
「それで…許してもらうなんて考えは捨てようと思った。この柵は一生私の中に残しておこうって。でね、今度あなたの家にお参りに行かせてもらおうかと思うの!だからその…、ごめんなさい。」
彼女の言葉は少し偉そうな様にも聞こえたが、彼女自身はとてつもない勇気を振り絞って語ったのだろう。
そばではマゼンダがビリジアンを心配そうに見つめている。
不穏な空気が流れる中、俺は口を開く。
「ビリジアン、確かにお前のしたことは許されることじゃないし、許したらイーブイが浮かばれないだろう。だがな、イーブイ自身がその事についてこういったんだ。ちゃんと面と向き合って謝ることができる人なら、許すと。」
「え……?」
思ってもみない答えだったのか、彼女は不安になったそうだ。
俺は、本題が伝わってないと思い、話を続ける。
「だから、その…俺の家に、イーブイの壇があるから!毎日じゃなくてもいいからお参りに来い!」
心が発達したいまだから思うことができるが、この言葉は遠まわしに告白に聞こえるようなきがした。俺はそのつもりはなかった…いや、そもそも告白にはなってねぇよな。
「シアン…?本当に…?!」
彼女の目から大粒の涙がこぼれ出す
「おい、泣くなよ!…それに!まだ許したわけじゃないからな!ちゃんとお参りに来るんだぞ!」
「…うん!!」
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失ったものは溜まってゆき…/

それからいろいろなことがあって、いろいろなやつと出会った。
仲良くなったやつもいれば本気で戦いあったやつもいた。それも含め、俺にはたくさんの仲間が出来た。
月日は流れ、俺達は11歳から18歳になった。ビリジアンは今でもまだ、イーブイのお参りをしに、俺の家に来る。
「あれから、7年もたったんだな…。」
ふと俺は思い出に浸るような言葉をいう。
「なぁに、急にどうしたの?」
「俺さ、あん時お前のことが…。」
「ん…?」
まだ朝日が照らす中、ざぁっと風が吹き、草を揺らす
俺の声が聞こえたのか聞こえなかったのかはわからなかったが、彼女の顔は驚愕していた。
「驚いたか?」
俺は悪戯のように笑う
「もう!全然驚いてないから!全っ然!!」
ははっ、そうだよな!驚くわけないよな!
だってそれはもう、過去の話なんだからさ。