こんにちは、漢方医(卵)KOUです。
今日は、前回のブログでも書いた「気」について、漢方的な解説をしたいと思います。
「漢方的な解説なんて、漢方医以外に知る必要ないのでは…?」と思うかもしれませんね。
確かに、専門用語や病態の詳しいところは、一般の方には必要ありません。
ですが、漢方における「気」の概念を知り、どんな働きをするのか その存在を意識して生活するだけで、あなたの体調管理や健康意識に大いに役立つことでしょう。
それほど、「気」は、身体と心の大元となるような大事な存在なのです。
「何だか、怪しそうな話だ…」と思った人がいたら、これは漢方医学の概念の話である、ということを強調したいです。
物事を考える時のパラダイムであり、例えば 算数でいう、「1+2=3」とする、といった定義と一緒なのです。
身体の中に「気」というものが流れており、「気」がよく巡れば元気になり、「気」が滞ると不調が起こる…。漢方医学にはこのような定義があり、この理論を利用して治療することで、体に利益があるのですから、これはとても便利なものです。
ここの所が理解できず、これから説明する話を「やっぱり怪しい、嘘っぽい…」と思う人は、以前のブログにも書きましたが、漢方的な考えに向いていません。「怪しい」とか「嘘っぽい」という言葉が出てくる時点で、概念や定義といったことの意味を理解していないのです。
いきなり話がそれてしまいましたが、そう言った筋違いのコメント&酷評は受け付けておりませんので、御容赦願います。
さて、「気」についてです。
皆さんは「気」について、どんなイメージを持っているでしょうか?
「元気」「やる気」「病気」「気持ち」「気合い」などなど…「気」がつく言葉って、数えきれない程ありますよね。
「気」とは、人体を構成する最小単位の物質(のひとつ)であり、人体を絶え間なく流れて、身体の生理活動を維持しているもの。という定義です。
皆さんが分かりやすい言葉を使うと、「生命エネルギー」といったところでしょうか。
ですから、「気」が人体をうまく流れていないと、生理活動をうまく維持できない…とんでもなく重要なものであることが分かりますね。上の例の様な熟語(「元気」など)が出来た背景も理解できる気がします。
さらに「気」には、
・身体を動かす作用
・身体を温める作用
・風邪などから身体を守る作用
・過剰な排泄(汗や尿・出血など)を防ぐ作用
・内臓の位置を保つ作用(胃下垂や脱肛、子宮下垂を予防)
などなど…
他にも、細かく多くの作用がありますが、特に重要なのはこれらです。(ちなみにこの理論は中医学です。日本漢方と少し違います。)
めちゃくちゃ重要ですよね、「気」って。。。
漢方好きの人は以下の気の病態の名前を聞いたことがあると思います。
「気虚ききょ」→「気」が不足してるため、疲れやすかったり、身体が冷えたり、風邪をひきやすかったりします。
「気滞きたい(ないしは)気鬱きうつ」→「気」がうまく身体を流れず、滞ってしまうことで、痛みや張りが生じたり(例えば腹痛とか腹はりとか)、気持ちが落ち込んだりイライラしたりします。
漢方薬には、これら「気虚」や「気滞」の治療薬となるような方剤が多数ありますので、症状が重い人や長期に及ぶ人、または体質的に「気虚」をもっている人、などには、漢方薬の内服治療も勧めますが、そうでない人(症状が重くなく、また一時的である)に対しては、ぜひ、日常生活の中で、意識して「気」に対する養生をすることで、症状の改善および予防をしていただきたいな、と思います。
「病は気から」という言葉が昔からありますね。
この言葉を、「病は気持ちから来る」と思っていた人が多いと思います。
間違ってはいないのですが、答えは半分正解です。
気持ち的な概念を含んだ上で、「病は気から」なのです。
ちなみにこの「気」には起源が2種類あり、
「先天の気」…親から受け継いだ、生まれ持ったエネルギーのこと。
「後天の気」…飲食物と呼吸から常に身体に取り入れています。
ここで皆さんによく認識してほしいところはコレです↓↓↓
先天の気は、両親から受け継いだ、生まれつきのものなので、どうしようもありません。生まれつき身体が健康な人とそうでない人がいることは、誰でも知っていると思います。
大事なのは、後天の気 です。これは、主に飲食物と呼吸から出来ているので、皆さんが養生すればするほど、「気」を養うことが出来ます。
特に食べ物は大事です。
What you eat is what you are
この言葉は名言です。。。
逆に、せっかく良い先天の気を受け継いでいても、この飲食物&呼吸で得られる気の養生を怠ると、「気」の病態(→気虚や気滞を代表とします)を引き起こしやすい体質になってしまいます。
養生を意識し生活することは、とてもとても大切なことです。
気を作る元であるこの「飲食物」と「呼吸」が整っていない方は、ちょっとこれからお話すること以前の問題なので、まずそれを整えましょう。
「飲食物」…バランスの良い和食(炭水化物、タンパク質、ビタミン=米、魚や穀物、野菜)を中心に(日本人なら)、あなたに合った適量とっているか。(例えば、ダイエットするにしても、食事内容を偏らせてはダメです。)
(「呼吸」…呼吸が整ってない人は、少ないと思いますので省きます。)
では、どうすればこの「気虚」や「気滞」を治す&予防できるのでしょう?
まず、「気虚」について記載します。
…と思いましたが、文字数に引っかかりそうなので、次ブログに「気虚」「気滞」は持ち越します。
本日のまとめ
・漢方における「気」を理解し意識して生活することは、健康にとって有意義である。
・「気」とは、人体を構成する最小単位の物質(のひとつ)であり、人体を絶え間なく流れて、身体の生理活動を維持しているもの。という定義であり、分かりやすくいえば、「生命エネルギー」である。
・さらに「気」には、身体を動かす作用、身体を温める作用、風邪などから身体を守る作用、過剰な排泄(汗や尿・出血など)を防ぐ作用、内臓の位置を保つ作用(胃下垂や脱肛、子宮下垂を予防)などの作用がある。
・そして気の病態には、
「気虚ききょ」→「気」が不足してるため、疲れやすかったり、身体が冷えたり、風邪をひきやすかったりする。
「気滞きたい(ないしは)気鬱きうつ」→「気」がうまく身体を流れず、滞ってしまうことで、痛みや張りが生じたり(例えば腹痛とか腹はりとか)、気持ちが落ち込んだりイライラしたりする。
がある。
・漢方薬にはこの気虚や気滞の薬が多種あるので、重い病態の人は内服治療を勧めるが、軽い症状の人には、ぜひ生活習慣を気をつけ養生することで、治療&予防をしてもらいたい。
・気の起源は2つあり、先天の気と後天の気。このうち後天の気は、飲食物と呼吸が元なので、養生することで整えることが出来る。