なお、ここで扱っている文章は「どちらかと言えば論理的」な文章です。
文章には大きく言って、二つの側面があります。
①「感性(表現)」と
②「論理(伝達)」です。
言い換えれば、
1.心に響くこと(表現の道具)
2.意味が伝わること(伝達の道具)の二つです。
人間が「感性」と「理性」の両面を持っている以上、
人間の営みである文章も、
それを反映して両面を持っているわけです。
この点はとても重要なことです。
なぜなら、「文章は正反対な二面性を持っている」
ということを意味するからです。
一つの体の中に男性と女性が同居しているようなものです。
ここに、優れた文章を書く上での、
一つの難しさがあると言えます。
と同時に、
優れた文章を書くコツがあると言うこともできます。
文章を書く上でとても大切なことは、
この正反対な二面性を押さえ、
自分がどちらを書いているかをしっかり把握しておくことです。
まず伝達という面ですが、
その一番わかりやすい例はビジネス文書です。契約書などもそうです。
この場合大切なことは、正確に伝わることです。
しかし文章としては面白味に欠ける傾向があります。法律の文章などはその最たるものです。
その一方で、表現としての文章の最も極北にあるのは、
たとえば短歌や俳句です。
短歌や俳句を論理的に読んでも仕方がありません。
そこから導かれる連想こそ魅力なのです。詩もそうです。
さて問題は、「感性」と「理性」を、
同じテクニックで両立させることは困難だということです。
ビジネス文書と和歌は、やはり同じテクニックでは書けないのです。
したがってこのブログでは、
どちらかといえば論理的な文章をメインに扱っています。
しかし、論理的な側に寄っているとはいえ、
感性という要素もしっかりと踏まえるようにしています。
なぜなら、結局そこが、文章の「最大派閥」だからです。
つまり、私たちが求められることの多い文章だということです。
では、具体的なテクニックの説明に入りましょう。