水曜日の午後は日本画の授業だ。


絵画には様々な技法があるが、油彩画も水彩画も日本画も絵具の仕組みは同じである。


顔料に糊の役割を果たす媒材を混ぜ合わせ、技法によってオイル・水等で溶いて、木・紙・キャンバス等の支持体に描くのだ。



ざっくり言うと油彩画は顔料に媒材として亜麻仁油などを混ぜ合わせ、希釈剤としてテレピン等を用いて木版や画布などに描き、水彩画は顔料に媒材としてアラビアゴムを混ぜ合わせ、希釈剤として水を用いて画紙に描く。



そして日本画は、自然界にある鉱物などから採れる岩絵具に媒材として膠(ニカワ)を混ぜ合わせ、希釈剤として水を用いて和紙に描くのだ。



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膠とはウサギや牛や昆虫などのコラーゲンから取れるゼラチン物質である。


顔料をこねたり描く前に画紙に施す処置など、日本画は他の絵画に比べて遥かに手間が掛る。


油絵具を人力で作る実習があったが、それもかなりの労力を要した。


しかし今では油絵具を自分でこねて描く必要はなく、全て絵具工場で作られている。


日本画の絵具は膠が使用されているため描くたびにねらねばならない。


膠は日持ちしないからだ。


他にも描く前に予め裏打ちなどの様々な工程を経なければならない。



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しかし手間がかかるからこそ好きだったりもする。


それに全て自然界に存在するものを使うところもいい。


岩絵具は高価なため人口のものもあるが、膠は臭いし扱いづらいのにそれにかわる媒材はない。


正確に言うと、科学技術の進歩に伴い膠に代わる媒材も発明されたが、結局は数百年、数千年前から使われてきた膠が一番あんばいが良いため現在も使用されているのだという。


人間が信じてやまない「科学」の進歩も、古の人々の知恵には敵わなかった。




終わり。