引退後~逮捕まで その22 | ひとみの 忘れたい記憶と残したい記憶・・・

ひとみの 忘れたい記憶と残したい記憶・・・

 元AV女優仁○ひとみの
 AV女優の頃のお話から引退後、
 そして現在の幸せな日々のお話のブログ。
 ヤクザに拉致られ覚醒剤漬けにされ
 そしてAVの世界へ・・
 現在と過去、行ったり来たりで書いてます。

最初からが気になる方は
その日が来る前の話
デビューからが気になる方は
○○アイドル ひ○み その1
引退後からが気になる方は
 引退後~逮捕まで その1


ある朝の事だった。
いつものように雑居の人達と
たのしくおしゃべりをしていた時
先生に呼ばれた。
すぐに自分の荷物をまとめなさい
との事だった。



私はなんでだろう?と思ったが
言われるがままに荷物をまとめ
雑居の入り口に正座をし
先生を待った。



こっちへ来なさい。
と、連れて行かれたのは
独居だった。
えーーーなんでまた
独居なんだろう・・・寂しいなぁ
と思っていた。
先生曰く
もうそろそろ私の公判が始まるので
独居になったとのこと。
そうなのかぁ・・・・・
別に公判始まっても雑居でいいじゃないか・・・
同じ部屋にいた
車の窃盗でつかまった若い子は
公判始まっても雑居だったのに・・・
まぁ、今更言っても仕方がない。
大人しくそのまま独居に入った。




独居は話し相手もいないし
ホントに寂しい。
自分が犯罪者なんだと
ひしひしと思い知らされているようで
すごくイヤな場所だ・・・・・
やることも特になく
毎日毎日本を読みあさることしか
できなかった。



ほどなくして
私の公判初日を迎えた。
裁判所の面会室に通された。
そこに父親とまいこ姐さんがいた。



父親は
なんだか疲れてげっそりとした感じだった。
申し訳ない気持ちでいっぱいになったが
照れ隠しなんだか自分でもよくわからないが
明るく振る舞う私・・・・



『あ~まいこ姐さん~~~』
『あ~肩に入れたんだ~>墨』
『お父さん~ちょっと痩せた?
ちゃんと食べてる?』



まいこ姐さんに時間がないからと
怒られた。akn

私『○生に裁判からでもひっくり返せるって
手紙もらったんだ・・・・・・・』

まいこ 『う~ん・・・・・できるけど・・・』
まいこ 『その分出るのは遅くなるよ』

父 『そういう馬鹿なことを言うんじゃない!』
父 『素直に自分の罪を認めなさい!』
父 『この期に及んでお前は全く反省してない!』



こんなやりとりが
ほんの数分あり
面会時間は終わってしまった。
全く・・・・・・・・・
父親の言うとおりだ・・・・・
私の頭の中では
どうせ執行猶予で出てこれるし~

軽い考えしかなかった。
反省・・・・・・してなかった・・・・




裁判が始まった。
裁判の内容はよく覚えていない・・・
思い出そうとしても
全くと言っていいほど
思い出せない・・・




ただ・・・・・・




2回目の公判の時だったと思う。
親の情状酌量というのがあった。
この時の光景だけは
ハッキリと覚えている。
思い出すと涙が出る・・・・・・




私の父親が
まず宣誓をさせられた。
これから話をすることに
嘘偽りはないと。




そして被告人席に立たされ
検事が色々と父親に質問をした。




娘さんが覚醒剤をやっていることに
全く気づかなかったんですか?

父『はい。娘は一人暮らしをしておりましたので。』
父『ちょいちょい遊びに帰ってきていましたが
いつもと何ら変わった様子はなかったので・・・』

実の娘なのに気づかないんですか?

父親はこの言葉を投げかけられ
ものすごく悲しそうな顔をしていた・・・




私の父親が
私が覚醒剤をやっていることに
気づかなかったことは
決して悪い事じゃない!
私は実家に帰るときは薬を抜いていたし・・
なのに
どうして父親を責めるような言い方をする?
まるで父親の育て方が悪いとでも
言いたいような・・・
私の父が悪い訳じゃない!
私の父はいつも私を大切に育ててくれたんだ・・・
だから私は
大人になった今でも
父親っ子なんだ・・・・




心の中で叫んだ!
悲しかった・・・・
こんなにも親の悲しそうな顔を
自分のしでかした事で
見る羽目になるなんて・・・・
私は何をやっていたんだろう・・・
悲しいのと悔しいのと
色んな気持ちが交錯した・・・




目の前の父親の背中を見た。
お父さんの背中って
こんなに小さかったっけ?




お父さん・・・・ごめん・・・・・
心の中で、そう、つぶやいた・・・



続く・・・・・

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