引退後~逮捕まで その1 | ひとみの 忘れたい記憶と残したい記憶・・・

ひとみの 忘れたい記憶と残したい記憶・・・

 元AV女優仁○ひとみの
 AV女優の頃のお話から引退後、
 そして現在の幸せな日々のお話のブログ。
 ヤクザに拉致られ覚醒剤漬けにされ
 そしてAVの世界へ・・
 現在と過去、行ったり来たりで書いてます。

華々しい引退公演を終え、どれくらいたったろう・・・・

多分、三ヶ月ほど立っていた頃だと思う・・・




引退公演が終わって家に帰って

とうとう、注射をしてしまったわたし・・・・

それから、何回か注射を打っては

一人部屋の中で過ごす事が多かった。




彼とも、あれから連絡は全く取っていなかった。

なんとなく、薬を手に入れる関係から

私は、地元のとある組の●長の愛人になっていた。

特別好きとかそういう感情は全くなかった。

ただ、大量の薬や注射器が

ただで手に入る。それだけが理由で付き合っていた。

もちろん、生活費もろもろも援助してもらっていた。

当時、バブルの時代だったので

お付き合いしている人に、生活にかかるお金をだしてもらうのは

特別なことではなかった。




そんなある日、別にお金に困っていたわけではなかったが

そろそろ仕事でもしようかな?ってふと思い

就職活動を始めた。

お付き合いしていたパパにも

安い給料のところでいいから、仕事はしていた方がいいぞって言われ

そうだなぁ~・・・・と思い・・・




いくつか面接に行った。そのうちの一つに就職が決まった。

事務職なのだが・・・

とっても変わった仕事だった。

まるでバブルを象徴するような仕事内容だった。




電話料金の支払い代行業!

自分で払いに行くのが面倒な人が、うちの会社に契約してくる。

契約したお客さんの電話料金の支払い用紙が

毎月会社に送られてくる。

それを、うちの会社が代行してお支払いしてきますよって仕事。

わざわざ代行料と、そもそもの電話料金、両方を会社へ支払う。

今なら考えられない仕事ですね・・・(^^;;;




私が勤めた会社は、その電話料金を

今はもぉなくなってしまった、テレホンカードで支払っていた。

元々母体がチケットやさんだったので

テレホンカードは会社にくさるほどあった。

プレミアがつくようなテレホンカードじゃない限り、売り物にはならない。

でも、お金のない人はテレホンカードをチケット屋に売りに来る。

プレミアのつかないテレホンカードはゴミ同然なので

それで、電話料金をNTTで直説し払う、そういう仕組みだった。




毎日テレホンカードの枚数を数え

たくさんの支払い用紙とたくさんのテレホンカードを持って

NTTへ行く日々(笑)

たったそれだけの仕事でも

わたしにとっては、昼間の事務職的な仕事が出来るってことが嬉しかった。




せっかく楽しく仕事をしていたのに

その日は長続きしなかった・・・・・・・・

なぜなら、職場でセクハラ?いじめ?にあったから・・・・




まだAVを辞めて、そんなに日数もたっていなかった。

だから当然といえば当然なのだが

社内にいる男性社員は、みんな私が誰なのか知っていた。




ある日、会社に行ったら

私の机の上に、雑誌が中身が見えるように開いて置いてあった。

開いたページには、私のグラビア写真が・・・・・

その日は、なにも言わずに、その雑誌を閉じ

ゴミ箱へそっと捨てた・・・・・




次の日も、また次の日も、、、、、、

毎日、違う雑誌で私が載っているものが机の上に置かれた。

私が表紙になっているものも置かれた事があった。




悔しかった。

もぉ引退したし、その頃のことには触れて欲しくないって思いもあり

昼間の仕事を選んだのに・・・・・・




ある日、社長に別室に呼ばれた。

ニヤニヤした顔で




『君さぁ~~元々AV嬢なんだって?なんでうちに来たの?』




なんでって、、、、仕事したいからに決まってるのに・・・

でも、そのあとの社長の目は

いやらしい目つきに変わり、私の体を舐め回すように眺め・・・・・




『他の仕事の方がいいんじゃないのかぁ~』

『うちの会社、男が多いしね~みんな悶々としちゃって仕事にならないし』




けっきょく、私は、そのまま泣きながら会社を後にした。

実質、クビみたいなもんだった。

やっぱり、まだAV辞めて間もないし、、、、、、

仕事するために表に出るのは辞めた方がいいんだ・・・・・・

なんか、頑張る気力を一気になくしてしまった・・・・




お付き合いしているパパに泣きながら電話をした。

迎えに来てもらったリムジンの中で

半狂乱のように泣きじゃくった。

パパは頭をなでながら、静かに私に話しかけた。




『そんな状況なら無理して仕事しなくていい・・・』

『別に仕事しなくても、金なら俺がなんとかしてやるしな』

『しばらく遊んでろ』




そして私は、パパにまた、薬をねだりリムジンから降りた。

数時間後に、パパの若い衆が

私の自宅に薬と注射器を届けてくれた。

その日は、一人でどっぷり薬に浸かってしまった。




世の中うまくいかないなぁ~・・・・

真面目に頑張ろうって思っても、自分の過去が邪魔をする・・・・

AV嬢であったことは、誇りにさえ思っていたのに・・・・

そう思っていられたのは

AVの世界に身を置いていたその時だけなんだなぁ・・・と・・・・

昼間の世界で生きる人間達には、決して理解してもらえないんだな・・・

そんな風に思ってしまっていた・・・・




その日から、また、、、、少しずつ薬の量が増えていってしまった・・・・



続く・・・・