引退後~逮捕まで その18 | ひとみの 忘れたい記憶と残したい記憶・・・

ひとみの 忘れたい記憶と残したい記憶・・・

 元AV女優仁○ひとみの
 AV女優の頃のお話から引退後、
 そして現在の幸せな日々のお話のブログ。
 ヤクザに拉致られ覚醒剤漬けにされ
 そしてAVの世界へ・・
 現在と過去、行ったり来たりで書いてます。

私は、起訴が決まった・・・・

結局、自分の身体からは何の反応も出てきていなかったし

物も起訴されるほどの量は出てこなかった。

でも・・・・・・・・・・・・・・

彼とその友達をかばうことに必死で

私の友達●生ちゃんに薬を打ったのは私です!と

一貫してその言葉を通してしまったので

自己使用よりも罪はおそらく重くなるだろうと・・・そうわかっていた・・・





起訴されると、あとは拘置所に移管されるのを待つのみだった。

移管されるまでの間も

私の担当刑事は、毎日のように取調室へ出してくれた。

取り調べはもう終わっているので

話をすることといえば、今後の事ばかりだった。





『ちょうど今な、俺が担当した女の子が拘置所にいるから』

『その子もな、、、もう覚醒剤で3回目なんだよ』

『その子は懲役になると思うから』

『もし、中で会ったら、元気に頑張って更正してこいって伝えて欲しい・・』





そんな話も刑事からされた。

裁判も全部、見に行くからな・・・そう言ってくれた。





『出てからも、ちゃんと連絡して来いよ!』

『岐阜と東京じゃ離れてるケド、何か困ったことがあったら連絡して来いよ!』

『絶対に力になってやるからな!!!』





この担当刑事は、とってもいい人だった。

●坪刑事は、本当に裁判は全部見に来てくれたし

私が出てからも、何回も電話してきてくれて、体調や生活を気にかけてくれた・・・・

今でも、年に一回の年賀状だけは、かかさずにやり取りしている。

犯罪者の私に対して、こんなに熱い思いで接してくれる・・・

そんな刑事も、この日本にいるんだなぁ~と、、、、、

なんだか胸がジーンと熱くなる・・・そんな人だった。





程なくして、私は岐阜拘置所に移管された。

移管してすぐ、あまりよく覚えていないが、色々な検査の様なことをされた。

そして、自分の部屋に連れて行かれた・・・・





最初の3日間は、独居だった。

独居とは、読んで字のごとく、一人の部屋だ。

自分が持ってきた着替えは

一度全部検査にうつされるらしく・・・・・・・・・・・・・・


『これに着替えてね!』


と、渡された服を見て、なんだかホントに犯罪者なんだって事を

突きつけられた気がした・・・・・・





渡されたのは、グレーの囚人服といわれるシャツとスカート。

それから、下着も綿のおへそがすっぽり隠れてしまうくらい

大きなパンツ・・・・・・・・・・・・・

それも、新品ではない。

誰がはいたのかもわからないし、そうとう履き古した感じの

染みもついているようなパンツを渡された・・・・・・

これ、、、、、、はかないといけないのかなぁ・・・と思った・・・

女の先生と言われている看守?に





『さっさと脱いで着替えて!』

『今着ている服も、下着も、一回全部検品に回さないといけないんだから!』





と、怒鳴られた。

仕方なく、全部脱いで、そのパンツと囚人服に着替えた。





拘置所は留置と違って、何もかもが厳しい・・・・・

まだ未決囚なのに、扱いは囚人と同じ様な扱いだった。

もちろん、もう名前で呼ばれることはない。

番号で呼ばれる。

部屋にいる間も、むやみに部屋をうろうろしてはいけない。

窓の外をぼーーーーと眺めているだけで怒られる。

座っている間も、壁にもたれかかってはいけない。

壁から離れて、机に向かって座っていなければいけなかった。





食事も、まるで犬小屋のゲージの扉を開けて餌をあげるように

小さな扉を開いて、そこからご飯を突っ込むように配られる。

全部の食事が食べ終わらなくても

下げに来たら、そこで食事を終わりにして、食器を出さなければならない。





寝るときも、看守に顔が見えるように

布団をひいて寝なければならない・・・・





ものすごく窮屈な場所だった。

早くここから出たい! ただただそう思った・・・・・





拘置所に移って、2日目・・・・

龍から、手紙が届いた。

元気にしてるか? とか 身体を壊してないか? とか

もうじき裁判が始まると思うけど

判決が出たら、重んじてそれを受け入れて

後は毎日をがんばれよ・・・

そんなことが書いてあった。

中にいると、人とふれあうことがほとんどなくなる。

だから、手紙が届くだけで、涙が溢れてきてしまう・・・

何度も何度も龍の手紙を読み返しては、涙を流した・・・





拘置所に移って4日目。

その時は、持っていった洋服も全部検品が終わり

自分の洋服を着ていた(^-^) もちろん下着も(^-^)

そして、4日目から私は雑居へ移された。

そこにはすでに、5人の女性が入っていた。

そのうちの2人は、もう50を迎えているであろう、おばさんだった。

残りの3人は、歳の頃合いも、同じくらいの若い子達だった。





『ねぇねぇ、東京から来たんでしょ?』

『やっぱり、東京の子は違うね~なんか華やかだねぇ~』

『ねぇねぇ、罪名なに?やっぱり、シャブ???』





もう、みんな興味津々で色んな事を聞いてきた。

若い子の3人の内の一人が、私の担当刑事が話していた女の子だった。





『●坪刑事が心配してたよ^^ 元気でガンバレって伝えてくれって言われた』





私がそう伝えると、彼女は大粒の涙をポロポロと流した。

彼女は、自分の母親に通報されて捕まったらしい・・・

腕には、たくさんの注射の跡の他に、ナイフで切り刻んだ傷跡も残っていた。

私は、言葉が出なかった・・・・

ただ頭をぎゅっと自分の胸に寄せて、強く抱きしめてあげることしかできなかった。





しばらくして、彼女が泣きやんでから

雑居の窓の外は、広い芝生の中庭のようになっていて

とっても眺めの良い景色だった。

そこへ私は、何の気なしに目をやっていた。





すると、見たこともない動物?が庭をチョロチョロしていた。

(・_・)......ン? なに?あのウナギ犬みたいなの・・・・・・・・


(注:ウナギ犬はバカボンに出てくる動物です(^^;;;)


やたら胴体が長くて、、、、、でもダックスフンドじゃないし・・・

ネコでもない・・・

あの未確認生物はいったい何なんだろう???????????





私 『ねぇねぇ、あれさ、何?動物?????』


少女A 『あ~~~あれイタチだよ!』





えーーーーーーーーーーーーーーーーイタチ???????

だって、ここ普通に拘置所のお庭でしょ?

イタチ飼ってるの?????

すごく不思議だった。





すると、少女A達は

この辺、岐阜ではめずらしくないよ~って言った!

都内で言う野良猫のような、野良イタチが、その辺をウロウロしているそうで・・・

よく車にひかれて死んだりしているのも見かけるらしい・・・





へぇ~へぇ~へぇ~~~すごーーーーい(ノ´▽`)ノ

野良イタチなんて!!!!

初めて見たイタチにもびっくりだったし

野良イタチがいるなんてことにも、相当びっくりだった!

わたしは、本当に珍しいものを見るようにしばらくイタチに見入っていた(^^;;;





暑い暑い夏だった・・・・

当然クーラーなんてものはない!

うちわで仰ぎながら、庭をウロウロ走り回るイタチを眺めていた・・・



続く・・・




ひ◯みの 忘れたい記憶と残したい記憶・・・