「笑っちゃう!」
「いい気味!」
ケラケラと笑う彼を見て1時間後の彼の事を想像しなかった人は、その場に居なかったでしょう。
私と長期出張になる予定の3人で、食堂でミーティングをしていた時の事でした。
アキ君がやって来て 「何の話?」 と聞いて来たのです。
私が 「この3人で技術習得の為に、B社に数ヶ月の長期出張に行って来る」 と説明したのです。
ケラケラと笑う彼も、この数ヶ月の長期出張のメンバーでした。
知らされて無いのは彼だけでした。部署が違いますから。
私は1時間後を楽しみにしてました。
1時間後に、予想どうりにガックリと肩を落とした彼に会ったのでした。
「どうしたの?アキ君?」
私が聞くと、
「肩が、がっくりと落ちてない?とても、ショック」
と云います。B社に数ヶ月の長期出張に行く命令を受けたのでしょう。
さっきと随分と態度が違わない?と思ったけれど。
自分達には酷い事を言ったくせに!と思ったけれど。
惚れた弱みでしょう。言えません。
でも 「これで数ヶ月は彼女と会えないな。ざまあ見ろ!」 とか
「B社に行っている内に、モノにしてやろう!」 とか思ってましたけれど。
アキ君は他の人と2人で行く予定になっていました。
先にアキ君達がB社に出張して、1ヶ月後に私達が出張する予定でした。
これは、会社にしてみれば大きな転換期を迎えた事になります。
しかし、私は彼と数ヶ月の長期出張というのが嬉しくて嬉しくて
そして、なんと私とアキ君は同じ部屋で暮らす事になったのです。