BL小説(東京編 Ⅱ) 56 | 僕、オカマじゃないよ。

僕、オカマじゃないよ。

中性的な容姿の自分が美少年に恋したり、ストーカーにあったりの人生を書いた半生記。
同じような人が読んで少しでも共感してくれれば嬉しいです。

母が病気になった。子宮筋腫という病気で、子宮を取る手術が必要だという。

「hiroどうしよう?おとうさんは、東京から帰る気はないみたいだし。。。」

もとより、あの馬鹿親父に期待する気はサラサラなかった。

俺は即決で帰郷する事を決めた。

迷うも何も無かった。

母は、とても大切な存在。

母のことを想う度に

「人間も、捨てたもんじゃない!」心の底から、思う事ができる。

だから迷うも何もなく。即決で、帰郷を決めた。



決めてから故郷に帰るまでは、とても早かった。

会社に辞表を出して、形ばかりの慰留が有ったけれど。

すんなりと受理された。ちょっと拍子ぬけ?

こんなもんなのかなあ?と思った。


送別会は、3回して貰ったけど。

少人数でやった親しい友人だけの送別会は、忘れられない。

原田や岩本とは、最後にダービーを見に行って別れた。


二人とも微妙な友達だけれど、優しかった。

これからも、付き合うことになるだろう。

原田、ちゃんと結婚するんだよ?

俺も結婚式には呼ぶからさ。



それから、最後の週末に綾川さんの自宅に行って挨拶をして来た。

別れぎわにキスをしてくれた。奥さんには見えない処で。


ムサシとは別れる事になった。

「故郷に帰る」と宣言しただけで、彼は全てを悟ってくれた。


「少し、いい気に成りすぎたかも知れないな」


彼はそう云って、頭を掻いた。

聡い男だ。本当に・・・・・

ムサシ、俺が悪いのかな?

「覚悟をして欲しい」

と云ったのは俺の方なのに。



だけど、俺はゲイじゃないと確信した。

別れるしか無かった。

母から電話があったときに思ったんだ。

「別れる潮時なんだ」

そう思った。



東京は楽しい処だった。

田舎者の俺にも、優しかった。

いい人達に巡り会えた。

もちろん、嫌な奴にも。



そして、やっぱり生涯に一度の恋になるだろう。

ワイルド&セクシーな漢(おとこ)と過ごした2年間は、俺の宝石だ。

一生涯、忘れることは無いだろう。


ありがとう。ム・サ・シ!


                               完