(今回もムサシ目線で書きます。祐はムサシの部屋にいます)
「風呂にお湯を出して来たから。そこのベッドにでも座っていろよ。さっきのドーベルマンは犬
の散歩か?あれでも」
「最初は吃驚したよーー。凄い散歩だよ」
「なんか散歩の度に、誰かが餌食になってそうだよな」
「そうそう。ドーベルマンは家の残飯なんか食わない感じがするよね」
「祐(ひろ)は犬を飼ってた事があるのか?」
「うん。家の残飯を御飯にしてた。でもドーベルマンは大きな肉の塊にムシャブリついていそうだね」
そう言って嬉しそうに祐は笑った。
「祐。御飯を食べていた時の話に戻ってもいいか?」
「いいけど。。。。なに?」
「お前さ。初めてこんな話をするっていってたよな?」
「そうだね。。。。初めてだね」
「あの時泣いてたの知ってる?」
「何と無く判った」
「今まで、よっぽど我慢してたんじゃないのか?」
「誰もこんな話を聞きたがらないし。。。それに、僕の気持ちなんて判んないだろうし」
「祐の気持ちは判らないと思うけど。それは責められないよ。男に狙われるのが日常の生活なん
て。。。祐はそれが非日常的だって判ってる?」
「。。。。」
「だからさ。今度からは嫌なことが有ったら聞いてやるよ。俺に言えば少しは祐の心のバランス
も保てると思うんだ」
「いいの?」
「いいよ。なんとなく祐の事は心配だし、危ない事がある前になんとかできるかも知れないし」
「危ない事って?」
「祐の気持ちは判らないと思うけど。。。。でも祐も人の気持ちが判っていない」
「他の人の気持ちが判っていない?」
「そう。でも俺は判るよ。他の人の気持ちが」
「どういうこと。。。。」
「ねえ祐。ちょっと裸になってくれないかな」
「エッ。ムサシ。。。。まさか、君もなの?」